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つれづれなるままに呟く

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ひとりごちるは藍の夜
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#詩

架空のドラマの最終話

ながい夢をみた。 起きたときはまだ余韻のなかで、はやく感想をしたためよう、タイトルはなん…

秋めいた微熱

秋めいた線香の匂いをたどる。 息切れ。 やけに彩度の高い空を、 模倣しそこなった右眼。 霜…

選挙に行けなくて泣いていたわたしへ

大切な(とても個人的な)〆切が迫り、 最近は朝も昼も夜もずっと、原稿を書いていた。 今日…

「とはいえ」の先へゆく(著書『トワイエ』増刷のお知らせ)

おしらせです。 2024年4月、初めて「紙の本」として出版・発売した詩集『トワイエ』を、増刷す…

概念

概念でいたい、 と、ずっと、思っていた。 ことばを使って表現をするとき、肉体はどうしてこ…

日々断片蝶々

東京にいた頃に書いた短編小説を、すこし、書き直した。 あの頃の私を消さないように、あの頃…

自己表現、という呪い、あるいは

noteに自分のことを書くのが、ひどく、こわくなってしまった。本業でもライフワークでも、文章はいつ何時でも書いているのに、自分のこととなると、急に、筆が、重くなる。人生ぶんの重みみたいでいやだ、し、こんなふうに比喩すること自体、素直に自らを綴ることをごまかしているようで、いやだ、とても、ごめんね。 そもそも私は、私自身のことを世の中に話すのが苦手だし、そういう生き方はできないのだろう、と思う。だから、小説を書くしかなかったわけで、蓄積された感情は、痛々しい詩になっていくわけ

こぼれ落ちていく4月

葉桜の頃、東京へ行った。 ビルを背景に、散りかけの桜を見た。 人がたくさんいて、にぎやかく…

生きるための遺書【書籍『トワイエ』を発売します】

「とはいえ、私たちは生きていかなければならない」 止まらない不景気。匿名の悪意。伝わらな…

SNSに疲れたくせに、つぶやきじみたものを書き残したい夜だ

自分のことを安心して話していいのだと、思える場所は多くない。相手を気持ちよくするのが会話…

あなたを迎えにいく日まで

年末、というのはどうしてこんなにも、 人生を直視せざるを得ないんだろう。 あの頃のわたし…

東京の夢を見た

東京の夢を見た。 上野駅の地下にあった喫茶店、渋谷センター街の隠れ家本屋、池袋の行かなか…