【大阪の喫茶店】 ネル(nel)さん・あつぎりトースト50円
新年度、新しい生活シーンのはじまり。
皆さま、いかがお過ごしですか?
わたくし、毎週月曜日は「コーヒー・喫茶店」の文を投稿しております。
タイトル冒頭に【大阪の喫茶店】と入れてみました。また外すかもしれません……
ネル(nel)さん
アルファベット小文字の店名。
ネルドリップのコーヒー屋さん。
寝る・練る・ネル……
そうです、ネルドリップのコーヒー屋さん。
大阪ミナミの地下街「なんばウオーク」にあります。
最寄り駅は……
●Osaka Metro(大阪メトロ)・堺筋線・千日前線…日本橋駅…徒歩約5分
●近鉄電車…日本橋駅…徒歩約5分
(大阪の日本橋駅は「にっぽんばしえき」と読みます)
なんばウォーク(WALK)
大阪難波駅から日本橋駅までを結ぶ地下街「なんばウォーク」
1970年(昭和45)当初「ミナミ地下センター」として開業しました。
広場に虹色の噴水。キラキラした新時代の地下街。
大阪万博開催で大阪のあちこちに地下鉄が延び、地下街などが華々しくオープンした時代です。
関西・中高年の喫茶店オタク、いやオールドファンは「虹のまち」・旧店名「ボナール」でピンとくるかもしれませんね。
手作りコーヒの店
ネル(nel)さんの間口の狭さは、開業当時からの歴史の証。
看板には「コーヒ」の文字。
「コーヒー」ではないのです。
これだけで長い間の営業がうかがえます。
「コーヒ」関西人にとっては発音どおりの表記です。
大阪の老舗喫茶店の風景。普通に「コーヒ」と書いてあります。
最近では「コーヒーロースター」「自家焙煎」などを店名のサブタイトルにしているお店も多い。
ネルさんの黄色い看板「手作りコーヒ」懐かしく、いい響きです。
あつぎりトースト50円
40年ちかく前のことです。
わたしは、ネルさんへ、ほぼ毎日立ち寄っていました。
職場からの帰り道、夏は涼しく冬は暖かい地下街は天国でした。
楽しみは、コーヒと「あつぎりトースト」
あつぎりトースト50円は格安!
コーヒも250円の安さでした。
「こんなミナミの一等地で、ありえへん」
もちろん狭い店内なので、相席のときもある。
サッと飲んでスッと帰る。合言葉のような暗黙の了解。そんなワンポイント・リリーフ鹿取 (プロ野球・昭和の巨人の選手)のようなコーヒ屋さんでありました。
旧店名・ボナールさん
最近のことです。あのコーヒ屋さんはまだあるかしら?
突如、思い出し「なんばウォーク」の日本橋駅寄りを探し回りました。
しかし正確な位置は忘れていたのです。
「ボンジュールやったかな、ポワールやったかな?」
店名も、まったく覚えていません。毎日、行っていたのに。
地下街の雰囲気も、お店も入れ替わり、浦島太郎状態。
何度も行ったり来たり……
やっと見つけました。間口が狭く奧に細長いコーヒ屋さん。
お店がなかったら、この投稿もお蔵入りでした。
助かりました。ノドも渇ききってました。
むかしの店名は、ボナールさんだった。
やっと思い出す老化の廊下。いや地下街。
「ネル」さんに変わっていたんだ……
一抹の不安は、セルフカフェのようなスタイルに路線変更してないかだけでした。
相席と新聞記者
「いらっしゃいませ。相席になりますが、どうぞ」
喫煙できるのもあり、店内は満員です。
店員さんに案内され席に着きます。
お客さまが写りこむので店内の様子が画像ではお伝えできません。
もちろん、ホットコーヒと、あつぎりトーストを注文しました。
懐かしい店内。そうそう、山小屋のような木目調。
変わっていたのは、小さなテーブルに、デンとアクリル板が立っていただけ。
壁の新聞記事を見てください。
あつぎりトースト50円!
衝撃プライスは、変わってない!
うるうるしていたら、耳(ふち)を切った、あつぎりトーストが登場しました。
40年ぶりの再開。言葉もありません。
わたしは当時、勤めていた会社を退職しネルさんから遠退いたのでした。
あの頃は美人やったわ……大阪女の定番の言葉を出してくる。
3年しか勤めてない、その頃から根性ナシナシだった……
ボナールさんから、いつネルさんに変わったのかな。
あつぎりトースト食べてたら、
どうでもよくなりました。
お店があるだけでいい。
「50円、あかんやろ、大丈夫?」
40年の月日は、
わたしを主婦に変えていた。
いつも こころに うるおいを。
水分補給も わすれずに。
最後までお読みくださり、
ありがとうございます。
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