テレビを消して
社会人になってから、起きるとまずテレビをつけることが習慣化していた。
理由は、出勤までの時刻の確認とその日の天気、トップニュース等のチェック。
特に、朝は分刻みで準備を進めていくので、タイムスケジュールが決まっている朝の情報番組は、今自分が予定通りに動けているのかを把握するのにちょうど良い。
そんな習慣が身についているから、休日でも起床するとついテレビをつけてしまうし、そのまま小さい音でテレビを垂れ流し状態にしていることも多かった。
冷蔵庫などから発せられる低周波音で、耳が変調をきたすことがあるから、自分がいる空間にホワイトノイズのような音がないと嫌というのもあると思う。
ただ、最近は、意識してテレビを消すようになった。
電気代の節約、というよりも、受け取る情報量の抑制のためという感じ。
業務内容が変わって、日によっては刺激的かつ莫大な視覚情報が一方的に流し込まれるようなこともあり、心身の疲弊度が格段に上がった。
休日は、できるだけ自然の音や好きな音、心地よい色や文字に満たされて過ごしたい。
暖かくなってきたお陰で、吹き下ろしの風も落ち着き、窓が開けられるようになった。
午後の日差しが柔らかく射し込んでくる私室。
遠くに聞こえる車の走行音や鳥の声。
山積みの本たち。
過去に撮った写真のデータ。
これらを愛でながら、明日からのエネルギーを補充していく。
時間が、穏やかに流れていく。
ご覧いただきありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしています。 緑川