2023年8月の記事一覧
狗神(いぬがみ)『伽婢子(おとぎぼうこ)』
浅井了意、1666年
今の高知県幡多郡、かつての土佐の国畑(はた)という所での話。
天正の頃、一条の殿様を滅ぼした長宗我部の殿様は、この土佐の国の主となった時、ある村を焼いた。
家来に命じて、村を囲む垣根を作らせ、誰一人村から出られぬようにした。
そして、四方から火を放った。
男も女も、一人残らず焼き込(ご)みにされた。
この村の人びとは、「狗神」というものを持っていた。
この狗神を持って
浅井了意、1666年
今の高知県幡多郡、かつての土佐の国畑(はた)という所での話。
天正の頃、一条の殿様を滅ぼした長宗我部の殿様は、この土佐の国の主となった時、ある村を焼いた。
家来に命じて、村を囲む垣根を作らせ、誰一人村から出られぬようにした。
そして、四方から火を放った。
男も女も、一人残らず焼き込(ご)みにされた。
この村の人びとは、「狗神」というものを持っていた。
この狗神を持って