#300字小説『白いカラス』/#Monthly300/「毎月300字小説企画」第8回のお題「鳥」
#Monthly300 第8回のお題 「鳥」で創作した
超短編小説(#300字小説)を紹介します
1分程度で読了可能だと思いますので、ぜひご一読ください。
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『白いカラス』
こんな場所で逢引なんて不謹慎と罵られようと……毎週金曜の午前二時に参道で待ち合わせ。
振り返ると、鳥居に白い鳩が止まっていた。
私達と違って夜行性ではない鳩が、寝床にしているのだろうか。
幸せの象徴にこの関係を認められた気がして、ほくそ笑む。
鳴き声で、白い鳩ではなくアルビノのカラスだと気づき、ハッとした。
家庭を顧みない夫。部下であるあなたが、私の止まり木になってくれた。
同伴させられた接待からあなたが解放されて、夫が夜の蝶の元から朝帰りするまでの束の間、あなたの腕の中で鳴く。
世間から見たら、爛れた黒い関係だとしても。
私の胸を切り裂いて、真っ白だと見せつけたいくらいよ。
……私にとって、あなたがかみさま。
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《今回投稿した300字小説の趣旨説明》
毎月300字小説企画 さんの企画に参加させていただく予定の作品です。
公式アカウント:@mon300nov
第8回のお題は「鳥」だそうです。
本文:300字(空白・改行を除く文字数)
筆者:想田翠
※ 詳しくは、毎月300字小説企画 さんのTwitterアカウントをご覧ください。
◆実は、これは、↓『かみさまはタクシーに乗って神社へやってくる』
という自作の140字小説から派生して、300字小説として創作しました。
#monogatary 2023年2月21日のお題「午前2時、鳥居の前」から着想を得て
創作したものです。
この140字小説は、心のどこかでひっかかっていたんだと思います。
140字以内だけでは描き切れていないなと感じていたのかな……。
「毎月300字小説企画」のお題が「鳥」だと拝見した時に
「鳥居」が発想の源となり、以前創作した、
この『かみさまはタクシーに乗って神社へやってくる』という140字小説が
頭に浮かびました。
※『白いカラス』というタイトルにしましたが、同じ題名のアメリカ映画
とは全く関係ありません。
先天的に色素がないアルビノの白いカラスは、ごく稀に見られるそうですね。(だいたい目が赤く、くちばしや目の周りがピンクっぽい個体)
一方で、もっと希少な2万~3万羽に1羽程度という突然変異で、羽自体が白変個体の白いカラス(アルビノとは異なる)がいるそうです。
ヤマトタケルの白鳥伝説がありますが、昔から白い鳥には神々しさを
感じることが多いですよね。
◆『かみさまはタクシーに乗って神社へやってくる』他、【恋愛】の
140字小説を3作品まとめた記事も、ぜひご一読ください。↓
◆同じく、「毎月300字小説企画」第8回のお題「鳥」で創作した
もう一つの300字小説も、ぜひお読みください。↓
《#monogataryお題を説明コーナー》
私の投稿した「#monogataryお題」とタイトルに含まれる関連記事を読んだ
経験がある方にはおなじみだと思いますので、スキップしてくださいね。
monogatary.com さんでは毎日12時にお題が発表されます。
私はそのお題をテーマに、またはそこから着想を得て
創作し、投稿しています。
※毎回背景・フォントなども物語に合わせて選択しています。
↓ 想田翠 の投稿ページもよければご覧になってみてください。
※Twitterのアカウント 想田翠/140字小説・短編小説 @shitatamerusoda
でも #monogatary ○月○日のお題「○○○」と明記の上投稿しています。
お題は時節に沿ったものやイベントごとにちなんだものもありますが
予測不可能で、monogatary.com のページを開いて初めてわかります。
お題にからめて超短編小説を創作しているので、基本的に1話完結ですが
自主的にテーマを設定したり、連作としてしたためる場合もあります。
他にも #140字小説 や #超短編小説 、#超ショートショートなども
投稿しているので、お時間がある時はぜひお読みください。
◆筆者のTwitterのアカウント
想田翠/140字小説・短編小説 @shitatamerusoda
プロフィール記事はこちら。 ↓