その他競技編 #2 『共感』を意識したストーリーで競技と企業の間でシナジーを生み出すパートナー事例
【始めに】
読者のみなさんこんにちは!
『スポンサー営業マンになりたい素人』です。
今回はその他競技編#2ということで、筆者も注目しているハンドボールに関しての記事を書こうと思います!
ハンドボールは、今季から首都・東京を拠点とするチーム「ジークスター東京」が男子リーグに加入します。東京からのリーグ参入は実は17シーズンぶりと大きな期待と注目を集めています。同チームは、IT(情報技術)を駆使して低迷するハンド界に新しい風を吹かせようとしていて、ココもまた注目ですね!
また、ハンドボールは、男子は32年ぶり、女子は44年ぶりに東京2020オリンピック競技大会の出場が決定している点もまた、注目を集めている点ですね!
さて、今回紹介するスポンサー契約は2017年7月に発表された契約です。その中身について見ていきたいと思います。
2017年7月、公益財団法人日本ハンドボール協会(所在地:東京都新宿区・会長 渡辺 佳英、以下協会)と、ヤマトホールディングス傘下のヤマト運輸株式会社(本社:東京都中央区・代表取締役社長 長尾 裕、以下ヤマト運輸)は、日本のハンドボールの発展を応援するため、「オフィシャルパートナー」契約を締結しました。
【日本ハンドボール協会とは?】
日本ハンドボール協会(JHA)は、1938年、日本送球協会としてハンドボールの普及を目的に設立されました。
1991年、1994年と広島でアジア選手権、アジア大会を開催、1997年には、熊本で男子世界選手権を開催するなど、世界ハンドボール界の発展に寄与すべく、努力を続けています。
【ヤマト運輸(親会社:ヤマトHD)とは?】
みなさんご存じの「クロネコのヤマト」です。
1919年の創立以来、宅配や物流業務を中心に様々な事業を展開している日本トップクラスの企業です。
【契約の内容】
今後のハンドボール界の発展に向け、さまざまなアクティビティを展開する予定です。
・日本代表の国際試合などの大会告知や、社員の子どもたちによるエスコートキッズ施策などを通じ、ハンドボールを応援。
・協会が行う日本代表男子チームの愛称募集に幅広く協力することで、ハンドボールに対する興味関心を高めていきます。(現在は2018年の公募にて『彗星ジャパン』と命名されました。)
また、上記以外にも互いの発展に貢献できるよう、協会とヤマト運輸が相互に支援し合える環境づくりを行っていきます。
というものです。
【企業側の課題の仮説】
筆者の個人的な仮説ですが、ヤマトHDがこのスポンサー契約を締結した背景には以下2点が大きな課題背景としてあったのではないかと思っています。
①企業ブランディング
②社員のエンゲージメントの向上
①を挙げた理由は競合のさらなる差別化にあります。ヤマトHDは宅配業界で、シェアは一位をキープしています。ただ、追随するSGホールディングス(佐川急便)や西濃ホールディングスとの差別化をさらなるものとし、確固たる1位をキープすることが今後のために必要だと感じています。
特に、佐川急便に関しては、近年「佐川男子」なるものの写真集を発行したりなど、独特な動きで消費者を惹きつけていますし、脅威として捉えられるのではないでしょうか?
②に関して、社員エンゲージメント向上を挙げた理由は、物流業界の現状にあります。物流業界は離職率が低い業界とは正直言えません。
なぜかというと、夜勤や休日出勤により、家族との時間を取れなかったりする企業が多いからです。
現に私たちも荷物を受け取るのが土日だったり早朝だったりしますね。
【仮説から想定できるお互いのメリット】
上記に挙げた課題のうちの①に関して、ヤマト運輸側は、スポーツと協力した「共感ストーリー」で消費者に、定性的なブランディングが可能になります。
ハンドボール協会側でも、ヤマト運輸という多大な認知を誇る企業様と連携することで、競技認知の向上を図ることができます。これに関しても「共感ストーリー」は重要になります。
「共感ストーリー」とは、ハンドボールと宅配を請けるヤマトのイメージの共感点をコンシューマーに届けることで、片方の利用でも、もう片方を連想させることができることです。完全に筆者が勝手に考えました。
ハンドボールは漢字表記すると、「送球」ですし、競技イメージとしても、手から手へボールをつなぎながらゴールを目指す競技が宅急便のイメージと重ります。
この共通点を活かしてPRをしていくことで上記のメリットが生まれやすくなるのではないかと考えています。
そこに2020年の五輪というPRの場として超一級な一大イベントが発生するものですから、ハンドボールにおいては「競技認知・競技人口増加」そしてヤマトにおいては「圧倒的企業ブランドの構築」には拍車をかけれるものと思います。
また、上記の課題に挙げたうちの②に関して、挙げた根拠と実状からヤマト運輸もこれらの課題に一部当てはまる部分はあるのかなと仮説立てています。
こういった背景から社員の子どもをエスコートキッズにすることを通し、親子の接点を確保したり、あわよくば子どもに夢を持たせることができる機会を提供することで、会社への帰属意識を醸成したい、という狙いがあるかもしれません。
以上でございます!長くなり申し訳ございません!
次回もよろしくお願いいたします!