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畑野智美さんの『国道沿いのファミレス』を読んだ #11

畑野智美さんの『国道沿いのファミレス』を読みました。
第23回小説すばる新人賞を受賞した、畑野智美さんのデビュー作です。
畑野さんの作品をたくさん読むなら、せっかくだからデビュー作も読もう、と、図書館で見つけて借りました。

結論から言うと、苦手でした。
最近、好きな登場人物・作品に出会えていないのが寂しいです。

読んだ後に、本を振りかえらずにあらすじを書いてみました。

有名4年制大学を卒業するも就職氷河期で就活は難航。内定をもらったのは、飲食チェーンを経営する会社。数年店舗で働いて本社勤務のはずが、あらぬ噂で「高1バイトと性行為をした」と思われてしまい、地方に飛ばされることに。飛ばされた先は、6年半帰っていなかった地元の店舗だった。年下の社員や、年上のフリーター、高校大学生のアルバイト、幼馴染や携帯ショップの店員、家族などとの物語。
主人公の佐藤善幸の日常には、性行為がある。子供は「欲しいか」「欲しくないか」。私が本に求めている、「何かを深く考える」シーンは無いに等しい1冊。

この本への印象を詰め込むことができました。
登場人物が、私の嫌いな考え方をしていると、その登場人物ではなく作家さんのことを嫌いになってしまいます。きっと私は、畑野さんの初めて読む作品が『国道沿いのファミレス』だったら、他の作品は1冊も読まなかっただろうな。辻村深月さんのように。

畑野さんの『若葉層の暮らし』と『ヨルノヒカリ』に出会えたことに満足して、次の作家さんに行こうかな。

あと、図書館できれいな本を選んだつもりでも、中に汚いシミがいくつも付いてたり、鼻を近づけて匂いを嗅いでも何も感じないのに、普通に読書しているといろんな匂いが混ざったような苦手な匂いがしてきたり(マスクしながら読んだ)、もう一旦、図書館はやめにしよう、多少お金はかかるけれど自分で買おうと心に決めました。


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