私とカレンブロッソ①

カレンブロッソ「カフェぞうり」との出会い

「着物好き」を名乗らせてもらうようになって数年が経つ。

私は、「義母の思いを繋ぐ着物」でも書いたとおり、お義母さんから着物一式を譲り受けたため、新規で買い揃える必要がほとんどないというありがたい境遇である。だが、そんな私が唯一買い替えたものがある。

草履だ。

譲り受けた草履は、家から5分ほどの距離しか履いていないのに膝が痛くなってしまうのだ。それもそのはず、従来の草履はコルク芯で硬く、クッション性はほぼない。普段からクッション性のある靴を愛用するぐらい、膝が弱い私にとっては死活問題である。

草履を履かずにブーツを履くという手もあるが、どちらかというとコンサバティブな服装を好む質なのでやっぱり草履を履きたい。

そこで「草履 履きやすい」などといったキーワードで検索すると、「カレンブロッソ」なる草履がヒットした。また、調査を進めるうちに、カレンブロッソは「草履界のスニーカー」と呼ばれているすごい草履だということがわかった。お値段も手が届く範囲ということもあり(一部コラボ商品を除き、1万円台後半〜2万円台前半)、俄然、興味が湧き、実店舗で試し履きしたいという気持ちが強くなった。

カレンブロッソ公式ホームページ
https://www.calenblosso.com/

幸い、自分の行動範囲にカレンブロッソを扱っている呉服屋さんがあるとわかったため、行ってみることにした。

「こんにちは」

初めて行く呉服屋さんはいまだに緊張するが、第一印象は大事だ。
まずはできる限り明るい声でご挨拶。

「カレンブロッソは扱っていますか?」

カレンブロッソのことは自分で散々調べてきているため、店員さんにセールストークをされるのは時間や気力の無駄だと思い、自分が知っているカレンブロッソの情報をわ~っと話す私。

そのおかげか、"最短距離"で試し履きをすることになった。普段、23センチの靴を履いている私は、SかMがよいとのこと。台の大きさはSがジャストだが、鼻緒部分がきついため、Mサイズがよさそうということがわかった。

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ちなみに実店舗に置いてあるカレンブロッソの「カフェぞうり」は「お誂え済」の商品のため、鼻緒のすげ具合は調整できない。インターネットで購入するものについては、「きつめ」や「ゆるめ」もオーダーできる。なお、「お誂え済」の商品でも「カフェぞうりシュガー」であれば、後から鼻緒を替えられる草履なので、好みやライフスタイルによって選ぶとよいだろう。
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カフェぞうりを履いて店内を数メートル歩いただけで、そのクッション性に驚く。床に接地したときに膝に優しいことを実感できた。コルク芯の草履しか知らない私には衝撃だった。これは買おうと、即決。

さて、問題は何色を買うかだ。

今回は、1足目の普段履き用の草履のため、手持ちのどの着物にも合うような色やデザインにしたい。かつ、履いているうちに汚れが目立つようになるといけないので、なるべく暗い色の台にしたい。

以上のことを店員さんに相談しながら、2足に絞り込む。同じく黒い台で、鼻緒がグレーか緑のどちらかを選ぶことになった。

私が、「グレーの方が無難か?」と思っていると、店員さんがすかさず、黒い着物を緑の方の草履に合わせ「履いていると、色が入っていても意外と目立たないものですよ」とアシスト。あなたには負けました、緑にします(私の二次元の"推し"のイメージカラーが「緑」なので内心すごくうれしい)。私は、鼻緒に緑色が入っている草履を手に店を後にした。

私が買った初めての「カフェぞうり」

画像1


その週の着付け教室の日、家で着物を着て「カフェぞうり」を履いて教室に行ってみることにした。なんと、その日は途中でちょっとしたアクシデントがあり、着物姿で全力ダッシュしなければならない状況になってしまった。ところが、息が切れるほど全力ダッシュをしたにも関わらず、「カフェぞうり」を履いた足は、痛くなる気配すらなかった。さすが、草履界のスニーカーとうならざるをえなかった。

その後、その話を着付けの先生に話すと、「私もカレンブロッソばっかり履いているわよ」とのこと。着付けのプロも認める、カレンブロッソ。恐るべし。

その日から、気が付くと「2足目が欲しい」と思うようになるほど「カフェ草履」のとりこになっていた。

私とカレンブロッソ② につづく。

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白豆腐 着物×推し活
テクニカルライターをするかたわら、趣味の着物やオタ活をしています。

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