【金曜日のしかけ#33】ここまでやるか、お客様第一
すみません!「日刊7秒しかけ」なのですが
毎週金曜日は「7秒しかけ」ではなく、フツーの会社の「すごいしかけ」を紹介します。
フツーの会社の「すごいしかけ」とは、GoogleやAmazon等の一流企業が実践しているしかけではなく、隣の優良な中小ベンチャー企業にしかけ研究家白潟がインタビューさせてもらい発見したしかけです。
この記事ではネームバリューや業界特性ではなくすごいしかけや社長の工夫をニュートラルに読んでもらいたいので会社名は最後に紹介します。
ただ、気になるかと思いますので、しかけの実践者の名前だけは先に公開したいと思います。
第33弾の「すごいしかけ」は金山社長の「ここまでやるか、お客様第一」です。
"お客様第一"を掲げている会社はたくさんありますが、それをどこまで徹底できているかには濃淡があります。
経営方針として掲げることは簡単ですが、全社員が実践し続けるのはかなりチャレンジングなことです。
「本気で突き詰めるとここまで徹底できるのか!」
というヒントとして、すごいしかけを読んでもらえれば嬉しいです。
1 「ここまでやるか、お客様第一」の内容
「お客様を第一」にするということを経営方針として掲げたあと、実際に金山社長が社内で実践していることを紹介していきます。
・「お客様」を全社員の口癖にする
口癖になる、ということは常に頭にお客様が浮かんでいるということ。
「お客様を第一にする」という抽象的な問いを具体的な行動に落とし込むのに”口癖”はもっともシンプルで効果的な施策です。
金山社長は社長自ら講師になりオンライン勉強会を10日に1回実施しており、「お客様を第一にする」という方針を社員がどう考え実践しているかを全社員にアウトプットさせています。
この「お客様」という”口癖”を現場の社員だけでなく本社のバックオフィスメンバーにも徹底させていますし、社内チャットツール上でも「お客様」という言葉をたくさん使ってもらうよう指導しています。
そのような取り組みの結果、全社一丸となってお客様のことを第一に考える習慣づくりに成功しています。
・”お客様会議”を開く
お客様会議とは、月に一度全お客様の現状を共有する会議です。
全拠点メンバーをオンラインで繋ぎ1時間半でテンポよく次の項目を共有します。
・サービス品質チェック(共通のチェック項目の○×)
・褒められたこと
・手ごたえのあったこと
・ご不便をおかけしてしまったこと
品質のチェックは実際に現場を見て全員に共有するため、おのずと現場で品質をより意識するようになります。
それだけでは、ただ統制の厳しい会社なだけですが各現場での上手くいったこと、いかなかったことも共有されているのでみんなで一緒に品質のPDCAが回せます。
・リアルタイムお客様情報共有
社内チャットツールにお客様の情報共有用の場所を用意します。
特にお客様に関わるバッドニュース(お叱り、クレームなど)は即日全体に共有することをルールにしています。
もちろん現場の人間からすれば抵抗があり、悪い報告は隠したくなるのが人間心理です。
しかし、金山社長は報告をもらうたびに「報告してくれてありがとうございます」と返信しています。
さらにはトラブル対応方針として「本来は社長が受けるべきクレームを会社の代表として受けてくれてありがとう」と伝え続けました。
その結果、時間とともに心理的安全性が担保されていき、即日共有の習慣が現場に根づいています。
この組織文化は、金山社長の”原因社長主義”の賜物と言っても過言ではありません。
・お客様も合宿研修に参加
金山社長は、お客様を社内の四半期1回の合宿勉強会に呼んでいます。
その場にお客様がいることで、参加者はすべての合宿や研修が”お客様”に目を向けたものなんだという意識を持つことができます。
さらには、参加されたお客様に事業の戦略について聞いてもらったり、営業のロープレや業務研修も一緒に受けてもらっています。
ただの”お客様-サービス提供会社”という関係ではなく共に成長するパートナーとしての関係を構築しています。
(そもそもこれに参加してもらえているのが、お客様から評価されていることの表れでもあります!)
2 このしかけのすごいところ
・業界の当たり前を破った
金山社長の業界は、契約が決まりサービス提供してからはフォローアップをあまりしない業界でした。
既存のお客様フォローではなく新規営業にリソースを割く会社が多い中、既存のお客様に9割のリソースを割いてフォローアップや社内体制を整えた経営戦略がこのしかけのベースになっています。
・自社理由解約がゼロ
ここまでお客様第一を徹底したことで、お客様の状況変化以外での解約率0%という驚異的な結果を残されています。
解約率が0になるというのは、新規獲得数が増えることに比べて安定性や自社のブランド構築において大きな成長要因になります。
3 自社に導入する際の工夫・注意点
・社長の率先垂範
お題目を掲げて、現場を付いてこさせるには社長自ら実践することが必須です。
「社長、お客様第一って口では言うけど自分は自社のことばっかり話してるよな」と現場に思われてしまえばすぐに”お客様第一”は形骸化し、ただの標語になってしまうでしょう。
・流血の覚悟
「新規営業のリソースを既存営業に回す」
「仕事のやり方をお客様第一基準で細かく明確にする」
これらの施策は、”お客様第一”のために何を捨てるのかを明確にしている言語化とも捉えられます。
”お客様第一”などの「誰も異議を唱えにくい」正論は、何と比べて優先するのかを明確にすることで具体性が増し行動実践につながるのです。
4 すごいしかけの会社はコチラ!
すごいしかけ「ここまでやるか、お客様第一」を実践されている会社は、本社が大阪府東大阪市にある「継続企業」をPhilosophyに掲げている株式会社サン・クリーンサービスです!
雲中白鶴な金山社長が経営されておられる会社です。
現在、3つの事業を展開されています。
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
「ここまでやるか、お客様第一」のすごいしかけを気に入ってもらえたら、
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それでは、また来週!
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