【水曜日のしかけ＃27】『手伝うことある？』
水曜日は上司のマネジメントに関する「7秒しかけ」を紹介していきます。
今回、紹介する7秒しかけは『手伝うことある？』です。
メンバーにこのセリフ言ったことありますか？
『白潟さん、たまに言いますよ』
さすがですね！ナイスマネジメントです。
継続していきましょう、ここまで読んでもらいありがとうございます。
まだ活用してない上司は、難しく考えず気軽に言ってください。
例えば、メンバーとの朝一のミーティングや1on1等で
『私が手伝うことある？』
『何か私が手伝えることあるかな？』
こんな感じでメンバーに問いかけてみてください。
上手くメンバーをサポートできるきっかけになります。
それでは、詳しく紹介していきます。
０ ７秒しかけとは（１度読んだ方は読み飛ばしてください）
「7秒しかけ」とはしかけ研究家白潟敏朗と白潟総研のコンサルティング経験・ノウハウをベースに、次に示す習慣化の４つの技術を活用し開発したしかけです。
① 小さな行動から始める
～ 小さすぎてばかばかしいと思う行動が習慣になる（小さな習慣） ～
小さい行動はすぐに生活に取り入れることができ、やがて自然と大きく成長していきます。小さいことから始めれば、時間的な負担を気にせず大きな変化への第1歩を踏み出すことができます。
② If thenプランニング（もしXだったらYをする）
～ 「◯◯した時に□□する」で実行率アップ ～
簡単にいうと「もし○○だったら△△する」と決めておくだけです。
人間の脳は『XならY』という文章を記憶しやすく、無意識にそれに従って行動できるようになるようです。発動タイミングを決めてしまう、これが習慣化のポイントです。
【If-Thenプランニングの例】
・ 帰りに電車にのったら、明日見る動画の1行ゴールを書く
・ 行きの電車にのったら、ロジカルシンキング動画を1本見る
・ お風呂に入る前に、腕立て5回する
・ 先輩・上司に声をかけられたら、メモ帳を出す
できたら、自分を褒めましょう「よくできた！」
③ 20秒ルール
～ 始めるまでにかかる時間を20秒短くする ～
何かを始めるまでの手間を20秒短縮すると、20秒分の手間のかからなさが、頭によぎる「面倒くさい」を遠ざけ、「気がついたらやっていた」という達成感につながります。
20秒以内にすぐにやれるように準備することが大事！
④ マジックナンバー４
～ 週４回以上の実践で習慣化しやすい ～
習慣化の４つの技術に加え、最近流行りの行動経済学も活用しています。
特にナッジ理論「行動科学に基づいた小さなきっかけで人々の意思決定に影響を与え、行動変容を促す手法・戦略」を活かすことで、より簡単に実行できる工夫をしたしかけです。
具体的には1秒から7秒で実行でき小さな成功により少しだけ自信がつき、気がつけば習慣になっている、そのような効果のあるしかけです。7秒以内で実行できるので「7秒しかけ」と呼んでいます。
１ 『手伝うことある？』とは
7秒しかけ『手伝うことある？』の具体的な活用イメージを紹介します。
例えば、メンバーとの朝一のミーティングで今日の予定を一通り聞いた後で
上司：『田中さん、何か私が手伝うことある？』
田中：『ありがとうございます、それではXXXをお願いしたいです』
こんな感じで活用してみてください。
『そっか、朝一とかに気軽に言えばいいのか』
はい、ぜひそうしてください。
メンバーとの1on1時に活用するのもありです。
他には、初めての仕事や難しい仕事をお願いした時や進捗ミーティングでも活用できます。
上司：『山田さん、進捗どう？』
山田：『はい、マネジャー。結論から言うとあまり良くないです』
上司：『そっか。具体的には？』
山田：『はい。このままいくと納期に間に合いそうもありません』
上司：『それは良くないね。どうリカバリーするつもり？』
山田：『はい、XXXXXXXとYYYYYYYYの手を打つ予定です』
上司：『なるほど、その2つの対策ならリカバリーできそうだね、
私が手伝うことある？』
山田：『ありがとうございます。それでは、お言葉に甘えて△△△をお願いしたいです』
いかがですか？
こんな感じで進捗ミーティング等でも活用してください。
上司とメンバーの人間・信頼関係が深く心理的安全性が高い場合は、メンバーが遠慮せず上司にお願いしてきます。
なので、『手伝うことある？』は必要ないことが多いです。
そこまでの関係性が出来てない場合は、メンバーはお願いしたくても上司になかなか依頼できません。
そんな時に、上司から『手伝うことある？』と聞かれるとメンバーは上司にお願いしやすくなるでしょう。
何回か『手伝うことある？』と言って、メンバーからのお願いごとを上司が実施してあげると、その後はメンバーから自発的に依頼してくるでしょう。
ただ、どんなに関係性が深くても
・メンバーが相当困っている時
・メンバーが深く悩んでいる時
・メンバーが全く上手くいってない時
等は、メンバーからお願いされない場合もあるので、
そんな時も『手伝うことある？』を活用してください。
例えば、次のようなシーンの場合です。
佐藤：『マネジャーちょっといいですか？』
上司：『いいよ、佐藤さんなんだい』
佐藤：『実は相談が…』
上司：『なんでも相談して』
佐藤：『最近、成長できなくてかなり悩んでます…』
上司：『そっか・・・。かなり悩んでるのかぁ』
（しばし沈黙）
佐藤：『私はやはりセンスないんでしょうか？ マネジャーにも色々と指導してもらってますが、なかなか成果につながらずへこんでます』
上司：『たしかに、成果出ないとへこむよね…』
（しばし沈黙）
佐藤：『このままだとマネジャーにもチームにも迷惑をかけることになってしまいます。私、どうすればいいんでしょうか？』
上司：『佐藤さん、今とっても辛いよね』
佐藤：『はい、辛いです…』
（佐藤さんが話すまで長い沈黙）
佐藤：『マネジャー、もう少し話してもいいですか』
上司：『もちろん』
佐藤：『実は、私センスがあると思ってたんです。ところが全く成果がでないので自信を無くしてしまい、センスないし今の仕事向いてないのかなと思い始めました』
上司：『そうだったんだ』
佐藤：『正直、何をやればいいのか全くわかりませんし、うちのチームで上手くやっていける自信もありません。弱音ばかりはいてしまい申し訳ございません』
上司：『佐藤さん、思いの丈をたくさん語ってくれてありがとう』
佐藤：『いえ、こちらこそマネジャーに話をじっくり聴いてもらい感謝いたします』
上司：『佐藤さん、私が手伝えること何かあるかな？』
佐藤：『マネジャー、それでは私が今までどんな努力をしてきたか詳しく話しますので聴いてもらえますか？』
上司：『もちろん、聴かせてもらうよ』
こんな感じで、メンバーの悩みが深く上司にお願いできそうもない場合には7秒しかけ『手伝うことある？』の出番です。
そのまま、『手伝うことある？』と活用してもいいですし
・『何か手伝うことある？』
・『私に何か手伝うことあるかな？』
・『私が手伝えること何かあるかな？』
等、その時の状況に応じセリフを変え活用してください。
『手伝うことある？』は効果の高い7秒しかけですが、次のような場合は活用方法を間違えるとメンバーが成長しなくなるので留意してください。
・メンバーが楽をしたい、努力したくない場合
⇒ お願いをきいてあげるのではなく、メンバーにやってもらうよう話をします。話をしている段階で楽をしたそうな状況の時は『手伝うことある？』は敢えて言いいません。
・メンバーにあえて試練を与えた方が良い場合
⇒ 『手伝ってあげたい気持ちはあるけど、今回は○○さんの成長のために敢えてチャレンジしてみない？』こんな感じでもっていきます。
いかがですか？
気にいってもらえたら、ぜひ『手伝うことある？』を実践しましょう！
２ アンカー（『手伝うことある？』を思い出させるきっかけ）
きっかけがなくても『手伝うことある？』実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。
きっかけがあった方が『手伝うことある？』を実践しやすい上司は
「メンバー」をきっかけにしましょう。
次の条件に合うメンバーをきっかけにしてください。
・ 話しかけやすい
・ 成長意欲がある
・ 自分に言いたい事があまり言えていない
３ 今すぐ準備しましょう
準備しなくても実践できる上司は、今すぐ実践しましょう。
そうでない上司は『手伝うことある？』を実践するには
次の準備が必要です。今すぐ準備しましょう！
① 週４回以上の実践状況のチェックシート作成
前述したマジックナンバー４（週４回以上の実践で習慣化しやすい）を実践する準備です。週4回も実践しないかもですが、準備の例を次に示します。
・ 「XXさんに『手伝うことある？』」と4枚のふせんに書く
（実践したらふせんをすてる！）
・ 1枚のふせんに『手伝うことある？』と4回のチェック欄を書く（実践したらレチェックをいれる、4回チェックしたらすてる！）
② ①のチェックシートを手帳に貼る、またはパソコンに貼る
４ いつから実践しますか？
『手伝うことある？』いつから実践しますか？
実践したいと思った方は今ここで実践時期を決めましょう！
・ 今から
・ 明日から
・ 来週の月曜日から
決めた実践時期を手帳やカレンダーに書き込みましょう。
『手伝うことある？』実践と記入した付箋を手帳やパソコンに
貼ってもいいです。
『手伝うことある？』の紹介は以上でおひらきです。
皆さんのサポート力アップを心から願っております。
実践したらＸ（Twitter）への投稿、またはNoteへコメントしてもらえたら嬉しいです！
今日も、「日刊7秒しかけ」を読んでくれてありがとうございます。
『手伝うことある？』の7秒しかけを気に入ってもらえたら、
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それでは、また明日！
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