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世の低学年はこんなに本が読めるの?今日の絵本「あざらしのアニュー」


娘の学校では毎週1時間、「図書」という授業がある(私が子供の時にはなかったけど、今はこれが世の標準?)。その授業の中で毎週2冊本を借りてくる。

今まではクイズやミッケなど、私が想像する本とはちょっと違うなぁ…と思うものを借りて来ていたが、今週は珍しく物語を借りてきた。

今日の絵本は

あざらしのアニュー

あらすじ

さむい冬のある日。地球の北のほうにある海の氷の上で、タテゴトアザラシのあかちゃんがうまれました。おかあさんはあかちゃんに、アニューとなまえをつけました。アニューは、おかあさんのおちちをのんですくすくそだちます。ある日、おかあさんがうみにでかけると……。

アラスカに滞在して制作をする絵本作家・あずみ虫が描く、野生動物たちの物語。小さな子どもから楽しめるストーリーで、動物への興味の入り口となる絵本です。アザラシのあかちゃんが一生懸命に成長する姿を、親しみやすいイラストで描きます。巻末には、アザラシの生態を解説するページも収録。

Amazonより

読んでみて

読書感想コンクールの課題図書だったので、存在だけは知っていた。表紙のあざらしがかわいいなぁとほんわり眺めていたが、読んでみるとギュッと中身が詰まった良い本だった。

まず、一冊の中でいろいろな感情が味わえるのが良い!
お母さんの近くで安心して育っているとき、お母さんが先に北極へ旅立ってしまったとき、海の広さを知りたくさんの生き物に出会ったとき、シャチの群れに襲われそうになったとき、仲間と出会ったとき…など、読んでいるとアニューになった気持ちで心が揺さぶられます。

いろんな感情を味わえるって私が本に求めていることのひとつでもあるんだけど、それが絵本で味わえるのがとっても良い!

それだけでなく、アザラシの生態について知ることもできちゃう。
水族館でゴロゴロしているアザラシしか知らなかったけど、生まれた時にはへその緒があるんだな…同じ哺乳類なんだよな~と今まで思いつきもしなかった感慨に襲われたりもしました。

お母さんが先に北極へ行き、子供は後から追うということも知らなかった。野生動物の世界は厳しい…アニューに娘を重ねて胸がギュッとなってしまった。

絵もリアリティを残しつつ抱きしめたくなる可愛さがあって、海へ旅立つシーンは美しくてすごく良かったです。


ところで気になったのは、コレ小学生低学年向けの課題図書なんですよね。

…小学生1・2年生って一人でこの本を読んで感想書けるんだ?って、びっくりしちゃいました。
文字数も約3,000字だから、普段読み聞かせしている本の3倍ぐらい。
普段読み聞かせしている本よりはだいぶお話も複雑で学習要素もあります。

娘は一人では読む気も起きなかったみたいで、「絵だけパラパラ見てきた~」と言っていて。
そうか~…うーん…

言語能力がちょっと弱いのかなと感じてはいたので、やっぱりそうなのかな~と微妙に焦りが出ましたが…
それでも結局、私にできることは娘のペースで進めることだけ。
できることが変わるわけではないから、今できることをやるしかない。

やっぱり人と比べるのって、やる気も自身もなくなるし無意味だな!って全然本の内容とは違うところでも心が動きましたw

小2娘は…

本を読み終えた後、いつもヨンデミーのアプリに感想を入れています。
一番上が「もう一度読みたい」、二番目が「とてもすき」なんだけど「とてもすき」を選んでいました。娘が今まで好んでいたような単純に面白さの本ではなかったから、「とてもすき」を選んでいてちょっと意外な感じ。

でも、言葉数は少なかったものの、お母さんと離れ離れになるシーンでは体を寄せてきたり、冒険に出ていく海のシーンでは「わぁ!」と言ってみたり、彼女なりに心の動くシーンはいっぱいあったみたい。

「もう一度読みたい」ではなかったのは、ちょっといつもより文字数が多かったからかな。

フリーの一言感想には「いろんなところへ冒険していくところがだいすき」と書いていました!

おわりに

これを書くにあたり、Amazonで絵本のことを調べて作者さんがアラスカに滞在していることを知りびっくり!どうりで近くで観察していたようなリアリティがあるわけですね…!
「ホッキョクグマのプック」という絵本も書かれているそうで、そちらも気になります。


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