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今メディテーションをはじめるということ。メディテーションはハッピーピルではない。今あるリアルをみるということ。

まずは医療関係者の方々に最大限の感謝をのべつつ。

True Nature Meditation でオンライン受講始まりました。木曜の朝7:30〜8:15のクラスと、火曜夜19:00〜19:45のクラス(期間限定)を担当しています。

達成感や目標や快楽などが外的なもの、コトに頼ることが少なくなっていく一方で、退屈な日常や家族そして自分など内的なもの、コトとより関わらざるを得ない状況が増えていくんだろうなと考えている。

仏教と言えば、この国ではよく、救いを与えてくれる新しい宗教か、きれいな庭で花を摘むように楽に現世と折り合えるようにしてくれる新しい信仰のように思われている。だが木から花を摘みたいのなら、まずその根と幹を育てなければならない。それはつまり私たちが、恐怖や不満、失望やいらだちなどという人生の苦しい面と取り組んでゆかねばならないということだ。(チョギャム・トゥルンパ)

メディテーションを何かハッピーになるとか、スピリチュアルなものとか、リラクゼーションだと思っている方には申し訳ないが、残念ながらメディテーションは摂取してすぐハッピーになるようなマジックピルではないという話。

ちゃんとトレーニングを続けることでいつの間にか力がついているという代物だ。

だからこそ鎌倉で大仏はまだ坐っているし、現代まで取り壊されずに残っているのは、その行為に価値と有効性を見いだしている人がいるという何よりの証明だと思う。

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だかメディテーションにリラクゼーション効果や気分転換の効果を求める人も少なくないだろう。

自分ではどうすることもできない圧倒的な自然との向き合う中、先が読めないことに右往左往する時間は精神的に消耗するものだと思う。

SNS、TV、動画、たくさんの情報ソースがあり、見たり聞いたりすればその情報に影響されないことも難しい。また見たり聞いたりしないことも不可能だ。

大事なのは自分で考えることだとブッダは昔いっていた(らしい)。

今身につけるべき力は、何かの情報の奴隷になったり、右往左往することでも、だれか有名な人が言ったことを鵜呑みにすることでもなく、自分でよく噛み砕いて考える力だと思う。

そして、これこそがメディテーションで身に付いていく力のひとつだと思っている。

頭の中のモンキーマインドの存在

ではまず、どんな現状に向き合っていくかというと、私たちの日常の大部分をマインドの世界に捕われて過ごしているという事実を知ることだと思う。

David はこのマインドの状態をよく「モンキーマインド」と呼んでいる。

木から木に、枝から枝へと飛び移っていく様子は私たちのマインドの状態そのものだと。物事を自分で考えているようで、ただその状況に反射的に反応を繰り返す。

そしてマインドの働きは取り留めなく際限なく続いていく。恐怖や不安や怒りや不満に反応するためにせわしなく忙しい。そしてそれぞれの事象に対して無意識に、そして瞬時に評価判断を加えて色づけしていく働きがある。

まずはこのマインドの働きがあるということを知ることがメディテーションをはじめる第一歩になると思う。

頭の中のマインドが落ち着きのないモンキーだと知ることは、最初は少なくともハッピーな経験ではないはずだ。

ブッダのアプローチは現実的で実践的かつシンプル

ブッダは、苦しんでいることには必ず原因があって、原因が分かれば取り除くことができるという、ごくあたり前のことを説いています。

すごくシンプル。

「曇りがあるのをみつけてそれを拭き取ればきれいになるよ」と。

ただ曇りを見つけるのが難しい。見つけたとしても曇りをよく見ることが簡単じゃない。曇りだと認識しても見ないふりをする。きれいな模様なんだからおいとけばいいやとか。

その曇りをよく見通す力をつけるための基礎トレーニングがマインドフルネス・メディテーションだ。マインドの世界にいて曇りに同化してしまってはその曇りに気付けなくなってしまう。今この瞬間にマインドと体をシンクロさせ、その難しさを体験することでマインドの存在に気付いていくということかららまずはじめていく。


自分と向き合うにはいろんな方法があると思うが、メディテーションを学ぶことがその助けのひとつになるかもしれないと考えている。


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