「成人発達理論×アクションラーニング」の可能性
今日は、チーム単位毎の発達支援の可能性に関するnoteです。
#成人発達理論 の現実的な実践を考えるとき、チーム単位の可能性はとても高いのではないかと思っています。
成人発達理論が対象とする「 #意識構造 」の垂直的発達を促進する手法を、人の単位に分けてみると、主に四つに分類できるでしょう。
1)個人(セルフコーチング):識育(発達)セルフコーチング
2)1on1(1対1):プロコーチ(ICC×成人発達理論)養成中
3)チーム(9名程度以下):発達志向型アクション・ラーニング
4)組織(OD:組織開発): #ロバート・キーガン 博士が提唱する #DDO
DDO : Deliberately Developmental Organizationの詳細は、ロバート・キーガン博士のこの書籍。
日本語はこちら。
DDO(発達指向型組織)は、扱う単位が大きくなるため、環境的な変数が増え、舵取り(プロセスマネジメント)がより複雑になります。個人的には、DDOを導入可能な組織の条件を検討する際、その前提となるハードルは低くないのではないかという印象を抱いています。
さて、なぜ『3)チーム(9名程度以下):発達志向型 #アクションラーニング 』に可能性を感じているかと言いますと、一つ目は、チームが対話する『場』のポテンシャル(多様性、多元性、多義性等の変動性)です。そのポテンシャルをコーチが活かすことさえできれば、例えば、差異化や統合化のダイナミズムは、とても貴重な発達の機会になり得ます。
二つ目は、コーチがクライエントの学習(実践と省察)プロセスに共存できる点です。通常のコーチがセッション中に共同観察できる範囲は極めて限定的ですが、アクションラーニングやチームコーチングにおいては、クライエントの具体的な実践プロセス中にライブで共同観察し必要があれば介入までも可能になるのです。つまり、コーチがクライエントの学習(実践と省察)現場に立ち会うことができるわけです。三つ目は、参加者全員がコミットした安全安心な場です。
対話の『場』に生じている成人発達論的なポテンシャルを観察し、必要に応じて介入するという点においても、発達志向型アクションラーニング・コーチは、通常の1対1のコーチングに増してさらなる精進が求められるのでしょう。
2019年に、日本アクションラーニング協会公認 認定ALコーチ資格を取得した際の研究テーマは、「発達志向型アクションラーニング」でした。この2年ほど探究成果とともに、この秋・冬は、この探究をさらに深めていきたいと思うのでした。
1年以上前の発表・対談の記事になりますが、以下もご覧ください。
(発表と対談を、第三者の方が記事にしていただいていますので、平易な言葉と表現で分かりやすいと思います)
2020.5.19 Learning Base vol.5
成人発達理論×アクションラーニング
成人の発達を促す「問いかけ」とは?
~成人発達理論からみたアクションラーニング~
Guest: 立石慎也氏(成人発達論実践家、コーチ養成トレーナー)
(記事内のプロフィール写真は、誰か?と思うほど、印象が異なります笑)