見出し画像

書評:吉本ばなな『TUGUMI』

淡く薄れゆく思い出を宝箱にそっとしまうような温かさ

今回ご紹介するのは、吉本ばなな『TUGUMI』。

私が紹介するまでもなく、ファンも多い作品であろう。

私の場合、吉本さんと言えば、ばななさんよりも父君の吉本隆明氏の方が造詣が深く、ばななさんはこの一作しか読んだことないのであるが、『TUGUMI』、大好きだ。

淡く薄れ行く思い出を宝箱にそっとしまったような雰囲気が特徴的な、実にセンチメンタリズムな作品だ。

この作品と出会ったのは、私が受験した90年代のセンター試験国語の出題作品だったというものであった。

一問間違えてしまい、悔しくて某大学の受験の帰りに買って読んだ。思いの外癒され、本命大学受験前の束の間の安らぎをいただいたことへの感謝も、この作品に対する良き思い出だ。

読了難易度:★☆☆☆☆
心温まる度:★★★★★
どこか懐かしい度:★★★★☆
トータルオススメ度:★★★★☆

#KING王 #読書#読書感想#読書記録#レビュー#書評#日本文学#日本小説#吉本ばなな#TUGUMI

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?