27_寡黙な私にも、心を揺さぶる営業はできますか?
皆さま、こんにちは。
やっと寒さが和らいだかと思えば、あっという間に葉桜の季節になりました。今年の桜もきれいでしたね。
本日もストアカの講座内でいただいたご質問にお答えします。
いつもご質問ありがとうございます!
【質問】
私はアナリティカルです。じっくりと考えたり、一人で黙々と正確に処理するのが得意ですが、異動を経て接客や営業もするようになりました。せっかくなので、私らしい営業スタイルを見つけていきたいと考えています。アナリティカルらしい接客について、何かヒントはありますか?
【回答】
異動をして新たに接客や営業をされるようになったとのこと。心機一転、新たなチャレンジの始まりですね。
少しずつ慣れてきましたか?
想像していた「営業」と実際にお仕事として取り組んでみた「営業」のイメージに違いはありましたか?
あくまで一般論になりますが、「接客や営業は明るく楽しくするもので、エクスプレッシブが向いている」と考えている方も多くいらっしゃいます。もしそうだとすると、自己開示に時間のかかるアナリティカルの方は向いていない、ということになります。
これは本当でしょうか?
ひとつ事例をご紹介します。
外車の営業をしているAさんは、寡黙(どちらかと言うと口下手)で、お世辞にも明るい方ではありません。でも、いつも成績はトップ。その秘密は、Aさんのノートにあります。
ノートには、お客様の誕生日や趣味はもちろん、お客様が大切にしているプライベートイベント(お子様の誕生日は家で夕食を食べると決めている(外食はしない)、休みの日の朝ごはんにはカモミールのハーブティーを召し上がるなど)を細かい字できちっとメモをしています。
そして、Aさんは美味しいハーブティーを見つけたら、その情報をお知らせするなど細かい気配りをさりげなくしています。
決して派手ではないアプローチですが、お客様にはきめ細やかな気配りを忘れない人と映っていると思います。Aさんなら、車を購入後も購入前と変わらず、もきめ細やかな気配りをしてくれるに違いないと信じられるから「この人から買いたい」と思われるのでしょう。ちなみにAさんはアナリティカルです。
アナリティカルらしい接客についてですが、
さりげなく
細やかな気配りを
ここぞというタイミングでする
ということも含まれると思います。
この「ここぞというタイミング」を冷静に客観的に見分けるのはアナリティカルが得意ですね。
・楽しさで人を巻き込むエクスプレッシブ、
・歯切れ良く、言いにくいことをズバズバ
伝えることで信頼を得るドライビング、
・とことん相手のペースに寄り添うエミアブル、
と各タイプの長所を活かした接客があります。
それらにひとつ付け加えるとしたら、目の前のお客様の心を揺さぶること。
お客様は商品についての説明だけを聞きたい訳ではありません。あなたがどんな方で、どんな思いで商品を紹介しているのか知りたいと思っています。
アナリティカルの方は、自己開示に時間がかかりますし、そんなことは仕事ですることではないと考える方も多いのですが、一度さらりと自己開示をしてみるのもお客様との距離を詰めるという点ではおすすめです。
ワンパターンでいいので、初めてのお客様に対してあなたの人柄や魅力を伝える自己開示を、会ってすぐのタイミングで、短くしてみるのはいかがでしょうか。
例えば、私(ドライビング)がよくしている自己開示ですが、よく使うのは下記の2つです。
■ブライダルスタイリストとして
「私は骨格が大きいのがコンプレックスです。指輪のサイズは16。男性でも私より華奢な方が多いです。でも、骨格が大きいのでサテンやベルベットなど厚手の素材のドレスを着こなせます。短所を長所に変える方法を、お客様ごとに必ず見つけるのがスタイリストとしての私の役割だと考えています。」
■研修講師として
「私はホテルウーマンでした。でもお客様の前に出たことがありません。営業、企画、広報とずっとバック部門で勤務。少し変わったホテルウーマンです。」
私たちは何かを購入する時、信頼できる人・好感を持てる人から買いたと考えます。自分のことを好きになってもらえるためのさりげない自己開示をしてみてください。
あくまでもアナリティカルらしく淡々と正確に。自己開示を他のタイプの真似をしても上滑りでお客様の心には届きません。あなたらしい自己開示ができた時、お客様は初めてあなたという人に関心と好意を寄せます。
あなたの言葉が届くための土台造りから、接客をはじめてみましょう!