残留農薬とは?
市場流通における青果業界に営業販売として20年以上身を置き、国内の第一次産業発展の為、日々想う事を発信しています。
世間一般では聞きなじみのない言葉だと思います。
残留農薬 ざんりゅうのうやく
ひらがなにすると何かおどろおどろしい感じがしますね。
消費者に届く青果物の大半は生産者の管理の下、国に定められた農薬の規制内での栽培を義務付されているわけですが、よくある話が、青果物から使用したことのない農薬の検出により、その畑全ての青果物の廃棄を余議なくされるようなことが年に数回おこります。
また使用基準内の農薬しか使っていないのに基準以上の農薬が検出されるような事も数年に一度起こったりします。
あくまで推測ですが、例えば、Aという畑で野菜を作り、その少し離れたBという畑で果実を栽培していたとします。
もちろん農薬散布には最大限注意を払っていたとしてもその日たまたま風が強く、Bの畑に散布した農薬がAの畑まで届き、そのAの畑の検体から使用したこともないし、使用してはいけない農薬が検出されたとしたら。
そのAの畑の作物は全て出荷停止となります。
これがどういうことか想像できますでしょうか?
ひとつの作物を作るに辺り、約2カ月~6か月、果実だともっと長い期間の栽培を要するものがある中でたった一つこのような事が起こったばかりに全ての商品を廃棄しなければならないのです。
もちろん近年における国内の自然災害もそうですがその話はまた後日。
あまりにも厳しい内容ですが、そのルールにのっとり生産者の方々は日々栽培管理に努力され続けているわけです。
スーパーに並ぶ商品の品質が悪いだとか慣行品は質が落ちるなどと目にする機会があります。
もちろん減農薬など栽培に一層努力されている生産者もいるわけですが、なにより一般の消費者の方にはこのありとあらゆる青果物、第一次産業に、より一層目を向け、一人一人が考え、発信できるような世の中に少しでも近づければいいなと思っています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?