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2023年6月の読了本。

こんにちは。武知慶です。
2023年6月に読んだ本の感想文です。

ゴリラ裁判の日(須藤古都離)

人間を人間たらしめているものは一体何なんだろう。
そんなことを考えさせられた作品。
作中では、人間と動物の違いは複雑な言語体系を持つか否か、とされている。
ニシローランドゴリラのローズは、言葉を理解し、手話を介して会話をすることができる。
ローズ以外のゴリラも、学習機会があれば言葉を理解することができる(かもしれない)。
だから、ゴリラも人間に分類される--というのは少し屁理屈に思えるけれど、
言葉が使えない人も人間と見做される、といわれると……あながち屁理屈だと言い切れなくなってくる。

こうしてイギリスから熊がいなくなりました
(ミック・ジャクソン)

イギリスでは、野生のクマが絶滅しているのだそう。(あんなにクマのキャラクターが多いのに意外)
野生のクマは絶滅してしまっている、と知ると、物語の中で描かれたクマたちの姿が切ない。
切ないけれど、絶滅という事実を受け止めた上で、この作品は書かれたのだろうなと思う。
挿絵が物語の世界観ととてもマッチしていて素敵だった。

新装版 タイム・リープ<上> あしたはきのう
新装版 タイム・リープ<下> あしたはきのう
(高畑京一郎)

綾辻行人先生のTwitterで知った作品。
タイムリープものにはそこまで興味なかったものの、先生が紹介されているなら、と読んでみて大正解。
ミステリ要素もあるので、SFには興味ないという人でも、楽しめるはず。
ネタバレになるといけないので、感想は控えるとして。。。
一言だけ。
タイムリープ現象を正確に把握して解析できる若松くん凄すぎ……。

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