授乳
村田沙耶香さんのデビュー小説。
発達障害の方の視点からフィクションを書かせたら、今の時代、この人の右に出る人はいないんじゃないか?
「障害」って言っちゃうとなんか「遅れてる」みたいに捉えられちゃう風潮は根強い。
そういうんじゃなくて、単純にマイノリティな人々のことで、発達障害というのは、これも飽くまでもマジョリティ側の見解だけど、発達の度合がアンバランスということ。
これは物凄く得意なのに、あれはからっきしダメみたいな。
本来「右利き」と「左利き」くらいの違いしかないはず。世の中右利きが過半数を占めるから、費用対効果の面からも「右利き」が優遇される。
そう。右利きがマジョリティで左利きがマイノリティ。右利きが7割強いる世の中で左利きの生きづらさたるや、だってここのところ鋏でも左利き用が出来たけど、以前はそんな物なかった訳だし、字だって右利きが書きやすいように構成されてる。右利きにはわからんだろうけど。
そういう人、自分の「フツー」がマジョリティ側の「フツー」とはかけ離れているために、この世の中では生きづらくて仕方のない人。
そういう人の話。『コンビニ人間』もそうでした。
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