身体管理学協会ニュース(12月1日発行)
◉新着情報
【11月~12月開催 身体管理指導士®︎養成講座】
11月9日より第七期養成講座がスタートし、12月1日現在、受講生の皆様はオンライン講座での学習に取り組んでいます。
オンライン講座は約6週間で6講座が配信されます。
この期間はとにかく講座を視聴し、ご自身のこれまでのご経験などと併せて学びを拡げていきます。
これまでに知っていたことや分かっていたこともあり、また知らなかったことや整理できていなかったことなどもあり、学びの面白いところでもあります。
受講者の皆様の、今後のキャリアにプラスになる学びになることを切に願っています。
◉神谷教授の内科系身体管理の視点
【第14回:「恒常性」】
こんにちは、理事の神谷です。
このnoteを読みくださっている皆様へ、身体管理を指導するトレーナーに必要な内科系関連の情報を、最近のトピックス等を交えてお伝えします。
第15回目は「常に体内を正常に保とうとする身体」についてです。
前回はホメオスタシスのお話でしたね。今日はそれをもう少し考えてみたいと思います。
ホメオスタシスとは、「恒常性」とも言われ、体内の環境を常に一定に保とうする働きのことでしたね。
外部からホメオスタシスを崩そうとする要因がやってくると、身体はそれを感知して自動的に対応するようになっています。
これは本当に優れたシステムだと思います。
例えば、発汗の際に起こることを見てみましょう。
運動などによって大量に発刊すると体液が減少して血圧が下がっていきます。
その結果、心臓や大きな血管にある受容器が血圧の低下を感知して、その情報は中枢に送られて自律神経を働かせ、全身の小さな動脈を収縮させ、血圧が下がり過ぎないように上げる方向に調整してくれています。
血圧が上がるとまたそれを感知して、同じように自律神経を介して動脈を収縮させる指令を抑制します。
このように、体内環境の乱れによっておこる変化に対応するようにコントロールされているわけですね。
神経系からは神経伝達物質を介して内分泌系や免疫系に指令が送られ、内分泌系からはホルモンという形で神経系と免疫系に情報が伝わり、免疫系からはサイトカインという形で内分泌系や神経系に情報が伝わります。
これらは相互のやり取りを通じて常に適正に保たれるようになっています。
医学ではよく「侵襲」という言葉が使われますが、これは恒常性を乱す要因全般を指しています。
採血をするときに針を刺したり、治療のために皮膚を切開したり・・。これらも内部環境を乱す外因と言えます。
身近な例で考えれば「ケガ」などでもそのことが分かります。
膝をすりむいて出血した場合に、通常であれば時間経過とともに血が止まるようになっています。
このように私たちの身体は、いつも複雑かつ高度な機能によって健康が保たれています。
一見すると自然で簡単なようですが奥深い・・・。
この恒常性に関する理解を拡げることで、身体に起こることが理解しやすくなっていきますね。
◉養成講座のご紹介
【内科系疾患学/オンライン講座】
疾病に関する基礎知識と、トレーナーが必須となる生活習慣病に関する知識と、免疫、公衆衛生など幅広い知識を学ぶことができます。
【講座内容】
・癌
・肺炎
・虚血性心疾患
・脳血管障害
・脂質異常症
・高血圧症
・糖尿病
・メタボリックシンドローム
・免疫系
・公衆衛生と予防
病気に関することが多い講座ですが、これらのことはトレーナー養成校などでも体系立てて習うことが少ないのではないでしょうか。
病気は死因にもつながる重要なことです。
改めてそれぞれの事柄を整理し、日々の皆様の現場で役立てていただけたらと思います。
◎編集後記
今年もあとわずかですね。
私はこのところ、年度末、6月、9月、11~12月はあれこれ立て込みがちで、今年も例外なくという感じです。
12月もあれこれありますが、体調を整えながら元気に乗り切って2023年を迎えたいと思います。
「忙しい」は「心を亡くす」と書くので、極力この言葉は使わないようにしたいと思っています。
仕事や予定が立て込んでも、心を亡くしたくないなと単純に思うからです。
言葉は行動につながるような気がしていて、良い言葉で良い行動につながるように。
そんな願いもあります。
一年の締めくくりの1カ月ですね。
このnoteをお読みくださっている皆様にとって、有意義な1ヶ月になることを願っております。