人のネガティブな面ばかり見てしまう件
今回は、『人のネガティブな面ばかりを見てしまう』という話をさせていただきます。
人というのは、相手のポジティブな面よりもネガティブな面の方をどうしても見てしまう性質があります。
たとえば誰かに対しての評価が
「すぐに感情的になる」
「言っていることとやっていることが違う」
「自分で責任をとろうとしない」
ネガティブな面に偏ってしまいます。
「そんな性質、まったく該当しません」という人は少ないのではないでしょうか?
試しに身近な人を誰か1人イメージしてください。
☐その人の改善してほしい点をあげてみてください。
☐それから次にその人の長所をあげてみてください。
いかがでしょうか?
改善してほしいネガティブな面の方があがりやすいのではないでしょうか?
このようにネガティブにものを見てしまうのは、私たちヒトの脳の性質にあるようです。
1万年前から私たちの脳はほとんど進化していないと言われています。
その頃の環境に適応できるように脳が設計されてから変わっていないということです。
1万年前と言えば、狩猟採集生活の時代です。
危険がとても多い環境でした。
いつ獣や敵の部族が襲ってくるかわからない。
採って食べるものも安全とは限らない。
飢えや寒さ、天変地異や病気の恐れもあります。
そういう環境で生きるためには、つねに危険に注意を払ったり、疑いの目を持ったり、最悪な状況に備えたり、悲観的に考える脳が必要でした。
四六時中、ネガティブな面に意識を向けることが生きるためには必要不可欠だったのです。
ところが、今の私たちの生活はどうでしょう?
街を歩いていて獣に襲われる危険はほとんどありません。
安全な食べ物も手に入ります。
飢え死にしてしまうということもまずありません。
一万年前には必要だったネガティブにとらえる脳の機能は、今の安全な時代には過剰な設計になっているのです。
対人関係がうまくいかない一要因はここにあるのかもしれません。
相手のネガティブな面を見すぎてしまうためにギクシャクしてしまう。
もっと相手の良い面に注目したほうが良さそうです。
心理学者のバーバラ・フレデリクソンは、ポジティブな考え方とネガティブな考え方の理想的なバランスは、3:1であるという説を提唱しています。
人は誰しもネガティブな面を持っていますが、その3倍のポジティブな面を考えるようにするとちょうどよいということになります。
良好な関係を築くには、相手の良い面を3倍考えるくらいに意識で!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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