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話が伝わりにくい人とのコミュニケーションで留意する「幹と枝葉」
今回は、話が伝わりにくい人とのコミュニケーションに関する内容です。
こちらが伝えたいことがどうも伝わりにくい人がいます。
「そういう意味で言ったんじゃないんだけどな」
「そんな細かいこと、今は必要ないんだけどな」
「どんどん話が広がってこちらが伝えたことから逸れている」
物事の細部にこだわるがゆえに話の主旨を理解するのが苦手な人。
そのような人に見られる特徴とコミュニケーションをとるときの留意点を説明します。
物事の細部にこだわる人に見られることのある特性を紹介します。
「シングルフォーカス特性」
発達障害の人によく見られる特性です。
発達障害ではなくても、その傾向のある人は世の中に大勢います。
程度の強弱の問題であり、私たちもいくらか傾向があってもおかしくありません。
仕事をしていると、職場にもそのような人はたくさんいるわけです。
シングルフォーカス特性があると、物事の細部にこだわりやすくなります。
わかりやすく言うと、「木を見て森を見ない」という状態です。
1つの点に注意が向かいやすくて、他の部分に注意が向かなくなります。
部分に注意が向かい、全体に注意が向かなくなるのです。
そして、部分と全体で焦点を切り替えることを苦手とします。
そのため、思考の柔軟性を失いやすいのです。
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シングルフォーカス特性のある人とのコミュニケーションで意識することは、話の「幹と枝葉」です。
話の内容は、話の中心となる主旨と具体的な細部で成り立っています。
樹木に例えると、話の中心は「幹」、具体的な細部は「枝葉」になります。
シングルフォーカス特性のある人は、細部にこだわりやすいので、伝えられた内容に少しでも細部が入っていると、その「枝葉」に焦点が向かうのです。
そのため、伝えたかった話の主旨が伝わらずに細部に逸れたり、話が広がったりするのです。
話の主旨だけ伝えたい場合は、「幹」のところのみをシンプルに伝えるのが得策です。
また反対に具体的なことを伝える場合には、できるだけ正確に具体的に伝えることが有効です。
具体性を得意とする力を発揮できるためです。
具体的な内容を伝えたい場合は、「枝葉」のところのみを正確に伝えましょう。
ポイントになるのは、「幹」と「枝葉」を混ぜないこと。
混在すると、理解にずれが生じやすくなります。
「幹」の話を伝えたかったら「幹」のみ伝える。
「枝葉」の話を伝えたかったら「枝葉」のみ伝える。
先ほども書きましたが、シングルフォーカス特性があるからといって発達障害であるということではありません。
程度の問題で誰でも多少なりとも持っている傾向です。
その傾向がある人とのコミュニケーションにおいて、上記のような一工夫を提案した次第です。
今回は、話が伝わりにくい人とのコミュニケーションということで、シングルフォーカス特性について、そして「幹と枝葉」のコミュニケーションについてを説明しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師