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話を聴くコツは序盤に質問しすぎないこと
今回は、傾聴する際にこれは大事だなと、最近改めて考えていることを一つお伝えします。
話を聴く際の質問のタイミングに関することです。
心理相談をしていて、今回説明するような聴き方をしていると、相談者から「話して良かった」と言われることが多いです。
日常の会話場面でも参考になればと思います。
話を聴く際は、序盤に質問しすぎないこと。
それによって、話をして良かったという話し手の満足度が高くなることが多いように思います。
話し手は最初から気持ちを話すのではなくて、「こんなことがあった」という出来事から入っていきます。
まず出来事から語り始めて、徐々にその時にどのような気持ちだったのかを表すようになります。
出来事から気持ちに移行していく。
そのようにコミュニケーションは進むものだと思います。
そして、ここが大事なポイントだと思います。
人は出来事を聞いてほしいというよりも、自分の感情(気持ち)を聞いてほしくて話すということ。
そのため、話の序盤に出来事について聞き手が聞きたいことをあれこれ質問すると、話し手の気持ちにたどり着けなくなってしまうのです。
カウンセラーとして傾聴していると、話をちゃんと聞いているという反応を示さなければと、質問をしたり要約したりしようとします。
ですが、序盤にそれをやりすぎると、話し手が感情を十分に話せずに終わってしまう結果になります。
なので、うなずきながら、「それで?」「続けてかまわない」という態度を示して、話を促すのです。
数分間くらいはあまり質問せずにそのように聞いているのが良いのではないでしょうか。
そうすると、徐々に気持ちが語られてくるので一緒に感じ入るようにします。
その頃には、話し手の気持ちに焦点を合わせて自然に質問ができるようになると思います。
その結果、気持ちを聞いてもらえたので話し手は満足できるのです。
日常の会話場面でやってみると、相手に聞いてもらえて良かったと思ってもらえます。
参考にしてみてください。
今回は、話を聴くコツは序盤に質問しすぎない、という話でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師