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意識せずにやっている嫌われる習慣「ファビング」
今回は、意識せずにやってしまいがちな人から嫌われかねない習慣、「ファビング」についてお話します。
悪気はなくてもついついやってしまっている、人から嫌われる行動はいくつかあると思います。
その一つについて取り上げます。
誰でもやってしまいがちなことなので、気に留めていただきたい内容です。
誰でもやってしまいがちと言ったのは、誰でもその条件に当てはまるからです。
スマホです。
みんなが持っているスマホ。
「ファビング」とは、会話中にスマホを見る行為です。
会話中にスマホを見ていると、目の前の相手と向き合って話している感じがなくなります。
スマホをいじりながら会話をしている場面ってよく見ますよね。
職場でも親子でもカップルでも、一方の人がスマホをいじっている場面を見かけます。
きちんと話を聞いている感じがどうしても出ません。
最近見かけた場面。
ファミレスでカップルが向かい合っているのですが、2人ともスマホの画面をずっと見ているのです。
それぞれがスマホを見ながらパスタを食べて、ほとんど会話がなされていないという不思議な光景でした。
まるでお互いにファビングするのが常習になっているような。
お互いにファビングというのはめずらしいのかもしれません。
ほとんどの場合は一方の人がファビングしている状況だと思います。
ファビングする側の認識としては、モバイル端末をいじることがけルーチンになっているだけ。
あるいはマルチタスクとして何かをしながら会話をするのができると思っているのかもしれません。
一方でファビングされる側の認識としては、相手を退屈にさせてしまっているのだろうか、あるいは自分がないがしろにされているなどのネガティブなものになります。
つまり、ファビングする側は平気でも、ファビングされる側は不愉快という状況を起こします。
関連したものとして、ワシントン大学のジョン・ゴットマンという心理学者の研究があります。
130組の新婚夫婦のありふれた1日を調査しました。
パートナーのどちらかが「これ、ちょっと見て」というようなことを言って相手の注意を引こうとする日常的な行動に注目したのです。
ジョン・ゴットマンはこの行動を「よびかけ」と名付けました。
なにに注意を引こうとしているかは、それほど重要ではなく、つながりを求めている行動です。
パートナーからのよびかけに対する答え方として、「相手に顔を向ける」か「相手から顔をそむける」かいずれかに分類しました。
相手に顔を向ける場合は、相手に注意関心を示すことになります。
一方で相手から顔をそむける場合は、生半可な返事をしたり、スマホやテレビに気を取られていたりします。
130組の夫婦の6年後を追跡調査したところ、結婚生活が続いていたカップルは、よびかけに対して87%の時間を相手に顔を向けていていました。
逆にすでに別れていたカップルは、呼びかけに対して33%の時間しか相手に顔を向けていなかったという結果がわかりました。
普通の夫婦関係では1日に数回、つながりを求める「よびかけ」行動があるそうです。
どれもささいなことかもしれませんが、きちんと答えることが二人の関係を長続きさせるためにとても大切であると言えそうです。
相手の方向を向いて会話をするのは、関心を示す行為です。
そして、人は自分の存在を重要に扱われたいので、関心を向けてほしい思いを持っています。
ファビング。
ついついやってしまってはいませんか?
今回は、意識せずにやってしまいがちな人から嫌われる、会話中にスマホを見る習慣、「ファビング」についてお話しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師