悪習慣をやめるための「if-thenプランニング」
今回も前回に引き続き、「if-thenプランニング」の話をしたいと思います。
前回は、目標達成に向けて行動を起こすための「if-thenプランニング」についてでした。
この手法は、行動を起こすために用いられますが、やめたい行動をやめるためにも有効です。
やめたい行動、悪習慣。
意志の力だけで悪習慣をやめるのは大変です。
予め決め事をしておくことでやめたい行動をやめやすくなります。
「if-thenプランニング」を使った行動のやめ方についてお話します。
「if-thenプランニング」とは、「if(もし〜なら)、then(そのときは〜)」とルールを決めておくことです。
「もしAになったら、そのときはBをする」
事前に決めておくのです。
例えば、
「ダイエット中に間食をしたくなったら、シュガーレスガムを噛む」
「二度寝をしたくなったら、シャワーを浴びる」
「イライラしたら、その場から離れて1分間深呼吸をする」
「if-thenプランニング」の良いところは、事前にルールを決めておくので悩まなくていい点です。
その場で悩まなくて済むのでストレスを感じずにやめたい行動をやめられます。
if-thenプランニングには、3つのパターンがあると言われています。
「代替if-thenプラン」
「無視if-thenプラン」
「否定的if-thenプラン」
代替は、より好ましい替わりの行動をするというもの。
「ダイエット中に間食をしたくなったら、シュガーレスガムを噛む」のように。
無視は、好ましくない思いや行動を無視するというもの。
「ダイエット中に間食をしたくなっても、それを無視する」ことで自分の心から遮断する。
否定的は、好ましくない行動を否定してしないというもの。
「ダイエット中に間食をしたくなっても、しない」と決める。
このうち、難しいのは、「否定的if-thenプラン」。
否定しようとするほど考えてしまうという逆効果があるようです。
最も実行しやすいのは、「代替if-thenプラン」ではないでしょうか。
悪習慣をやめるif-thenプランニングの例として、万引き癖についてある精神科医が話していたことが印象的です。
女性の患者さんがスーパーに行くと、目に入るものが欲しくなってしまう。
それで盗んでしまうそうです。
その時は欲しいと思ったのだけど、後で考えると本当に欲しかったのか自分でも疑わしいそうです。
その患者さんに精神科医がこのような助言をします。
「もし欲しくなったら、一旦店の外に出て本当に自分がその商品を欲しいのかを考えてみて、それでも欲しかったら買えばいい」
ああ、これはif-then(もしAになったら、そのときはBをする)だなと思いました。
事前にするべきことをはっきりさせておいて、その時に悩まずに行動できるようにする。
悪習慣をやめたいと思っている人は、「if-thenプランニング」に落とし込んでおきましょう。
悪習慣をやめるための「if-thenプランニング」という話でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師
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