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映像を見るように傾聴するというアイデア

今回は、共感的に傾聴するためのアイデアを一つお伝えします。
 
 
話し手に共感して聴くというのが傾聴では求められます。
ですが、そんなに簡単ではないですよね。
 
共感を示すためにオウム返しや要約などの技法もあるわけですが、これらもちゃんとできているか疑問です。
少なくとも、私は未だにこれらは得意ではなく、できていると自信を持って言えません。
 
でもこれならやりやすいかも、と思える方法があるので紹介します。
 
人の話を聞く時のヒントにしていただけたらと思います。




映像を見るように話を聴くとうまく共感できることがあります。
 
話し手が話しながら頭の中で思い描いている映像を聞き手も想像しながら聴くのです。
 
最近表現力のある相談者さんの話を聴いている時に私も自分の頭の中で映像化して聴いていたら、結果的にうまく傾聴できたので、改めてこのやり方は良いなと思いました。
 
究極、共感は、相手と同じ体験をして同じ気持ちになれれば良いのかもしれません。
それは難しくても、話を聴きながら映像化することで相手の体験に近づけるのではないかと思います。
 
苦手なオウム返しなどをしなくても、映像を見ながら話し手と近い体験をしていることが聞き手の様子で伝わります。
ですから、通じ合えている感じがするのです。
 
 
この場合、聞き手が話し手にする質問は、話し手が見ている映像と自分が見ている映像にズレがないかの確認の内容になるかと思います。
 
そのような質問をしながら映像の精度を高めていくと、より共感的になります。
 
 
この話の聴き方はけっこうおすすめです。
 
ただし、難点が一つあります。
 
視覚、聴覚、触覚などの感覚がありますが、人にはそれぞれ得意とする感覚があることです。
それによって視覚的な想像が得意な人もいれば、聴覚的、触覚的な想像が得意な人もいます。
 
視覚が得意な人は映像的に話す表現力があるので、聞き手も映像化しやすい。
聞き手も視覚が得意であれば、なおのこと話し手の映像を想像しやすくなります。
 
視覚が苦手な相手、または自分自身が苦手ならうまく表現し合えないかもしれません。
 
それでも私たちは映画などの映像を日常的に観ているので、ある程度は誰にでも映像化はできるのではないでしょうか。
 
 
 
映像化。
コミュニケーションのヒントになれば幸いです。
 
 
今回は、映像を見るように傾聴するというアイデアを紹介しました。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
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小林いさむ|公認心理師

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