SNS利用と人間関係への苦手意識
今回は、SNS利用と人間関係への苦手意識についてちょっと考えたのでお話します。
ご質問をいただいたので、それにお答えする内容です
現代は人間関係に苦手意識のある人が増えているという話を聞いたことがあり、わたしはSNSの利用増加が理由に挙げられると思います。SNSは表情などがわからず自分の意思が伝わりにくいと日々感じることがあります。
小林さんはSNSと人間関係についてどのようにお考えでしょうか。教えていただきたいです。
ご質問いただきありがとうございます。
私なりに考えたことをお伝えしていきます。
まず初めに私自身がSNSをそれほど利用していないので、深い考察ができていないという前提でお読みください。
どこまでがSNSツールになるのかわかりませんが、小林の利用状況。
・note…一応コミュニケーションツールになるのかな？
・ポッドキャスト…noteの内容を話しています。視聴者として情報収集に利用。
・stand.fm…音声配信プラットフォームですがSNS要素もある。
・YouTube…ポッドキャストの音声を投稿、視聴者として情報収集に利用。
・X…何度かトライしましたが続きません。
SNSというとXが頭に浮かびますが、私は未だに面白さがわからず続きません。
結局、自分がユーザーとして面白いと思えるものではないと続かないのでしょう。
X、Instagram、Facebookあたりをやっていれば、SNS利用に詳しいのでしょうが、このような状況です。
その上で話していきますが、まずはSNSと人間関係について一般的によく言われることです。
1.SNSが関係を表面的にする可能性
SNSでは「いいね」やコメントなどの短い交流が中心になるため、深い人間関係を築く機会が減少する可能性があります。
これにより、実際の対面での関係構築に苦手意識を持つ人が増える場合があります。
2.直接的な対人経験の減少
SNSやチャットアプリに頼ることで、直接会話や対面のコミュニケーションの機会が減り、それが対人スキルの発達を妨げる可能性があります。
3.他者との比較がストレスに
SNS上では、他者の「成功」や「幸せ」に焦点を当てた投稿が多く見られるため、それを見て自己評価が下がり、対人関係に消極的になる人もいます。
4.オンライン依存と孤立感
SNSに過剰に依存すると、実際の人間関係が希薄になり、孤立感が強まることがあります。
孤立感が強まると、さらに人間関係を避ける傾向が強まります。
一般的にはこのようなものですが、今回のご質問は小林の考えを教えてということなので考えてみました。
人の話を聴くのが私の仕事なので、いろんな方の話の中にSNSと人間関係に関連する負の内容がよく出てきます。
・SNS上での友人はいるけど、リアルでは一人も友人がいない。
・SNS上で傷つけてきた人たちに対して怒りの投稿で攻撃して、SNS上の人間関係を切っている。
・SNSで個人攻撃をしたことで訴えられている。
などなど。
このような例を聞くと、SNSが対人関係のスキルを低下させたのか、もともと対人関係が苦手な人でSNS上でもうまくいかないのか、わかりにくいというのが率直なところです。
「卵が先か鶏が先か」みたいに前後関係がわからないのです。
いずれにしても、SNSを使う理由の一つに「楽」だからというのがあると思います。
リアルな人間関係を面倒くさいと感じている人にとっては、SNSの方が楽であると。
人間の脳は楽をするのが好きですからね。
「水は低きに流れ、人は易きに流れる」という言葉もあるくらい。
SNSの方が楽だと思えば、リアルな人間関係を遠ざけるかもしれません。
SNSなどの新しいものよりもリアルな人間関係の方が楽だと思えば、SNSを利用しないでしょうし。
でも、注意しなければいけなことは、SNS上の人間関係の方が楽だと考えてしまっていると、トラブルになることがあるということ。
そもそも人間関係というものはそれほど楽勝ではないからです。
世の中に人間関係の悩みが絶えないのがその証拠。
それで私の考えです。
SNS上の人間関係は、実社会の人間関係と変わらないということです。
実社会とかけ離れているように思うかもしれませんが、SNSを利用している人たちは生身の人間です。
メッセージを送ったり、投稿したりすれば、そこには人がいるわけです。
リアルな人間関係で丁寧に振る舞うのと同様にSNS上の人間関係もそうするべきではないでしょうか。
不特定多数の人たちが集まっている社会と基本的に変わらないのだと思います。
誰が見ているかわかりませんよね。
いつかリアルで会う可能性だってあります。
SNSのこんな使い方もあります。
人と会う前に失礼のないようにその人のSNS投稿内容を見てどのような人か理解しておくよう努めるもの。
その時に投稿内容が人を傷つけるネガティブなものばかりだったとしたら、「えっ、この人」って思いますよね。
SNSも実社会と変わらないと考えて、節度ある振る舞いをして良い人間関係を築いていれば、対人スキルも低下しないのではないでしょうか。
今回は、「SNS利用と人間関係への苦手意識」についてのご質問に対して、ちょっと考えてみました。
SNS上の人間関係も、実社会の人間関係と変わらないですよ、という話でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
【お問い合わせ・心理相談】
■小林へのお問い合わせはこちら
小林へのお問い合わせやお仕事依頼など。
■心理相談のお申し込みはこちら
心理相談についてのお問い合わせやお申し込み。
小林いさむ｜公認心理師