負のスパイラルから抜ける励ましの言葉「最善」
頑張りすぎて疲れる人に、もし励ましの言葉をかけなければいけないとしたら、どんな言葉をかけますか?
うつ病の人には、頑張りすぎて疲れてしまう人がとても多いです。
とてもまじめで力を抜くことができないからです。
うつ病の人に「頑張りましょう」という言葉は禁句であると、よく言われます。
必要以上に頑張ってしまったり、頑張れない自分を責めたりとマイナスに働くからです。
それでも、ここは頑張り時、っていうのがどうしてもあるんですよね。
ここを乗り切ることが、あなたの人生に必要っていう時が。
そんな時にはどんな言葉をかけて励ましたらよいのでしょうか。
最近、そのような場面を経験したので書いてみようと思いました。
長い間うつ病を患っている方と話していて、そのような場面を経験しました。
その時に私はこう言ったんですね。
「最善を尽くせるといいですね」
大変だったけど、その言葉を支えにやり抜くことができたそうです。
自分にはどうせ無理だろう、頑張った結果うまくいかなかったらどうしよう、という思いから諦めていたそうなのですが。
なんとかやり抜くことができたそうです。
うつ病やマイナスに考えやすい人に、完璧を目指す思考がよく見られます。
「完璧」にやろうとせずに「最善を尽くす」に言葉を変えると、心持ちも変わるのです。
完璧思考というのは、0か100かの思考からきています。
100じゃなかったら、すべて意味はないと。
100%を目指してエネルギーを注ぎますが、100%など到達できないので終わりがありません。
うまくいかなかったときには落ち込みますし。
失敗を先に恐れて一歩が踏み出せません。
完璧思考は悪循環を生むのです。
「完璧を目指す」ことと「最善を尽くす」ことは、似て非なるもの。
自分ができることを後悔しないようにやるだけ。
到達地点が完璧ではなくても、やれることはやったという達成感があります。
やるだけやって結果はどうあれ受け入れる。
だから逆説的に頑張れるのです。
自分を励ます時の言葉としても、使えます。
今は頑張らなければいけない時だとしても、完璧は求めずに。
「最善を尽くせばいい」
自分にそう言葉をかけるのです。
今回は、完璧を目指す思考を手放して最善を尽くす思考にシフトすると、負のスパイラルから抜け出せるという話でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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小林いさむ|公認心理師