【メンタルヘルス】認知行動療法の観点から見る言葉の重要性
どうも! 臨床心理士・公認心理師のはしくれのおくけんです。
今回は、心理療法の1つである「認知行動療法」についてのお話と、そこから見る僕らの普段の生活でのコミュニケーションの重要なポイントについてお話していきます。
コミュニケーションとは言葉のやり取りです。
言葉とは客観的な事象を主観的な思考と言語でアプトプットしたものです。
そのため、言葉とはどこまでいっても主観なのです。
つまり、客観を言葉で説明することは構造上不可能なのです。
お互い主観である以上、誤解が生まれるという話です。
それを認識しておくことは人間関係を築いていく上でとても重要となります。
「誤解が生まれて当たり前」
また、言葉の機能についてはこちらの記事で紹介しています。
それでは、今日も行ってみましょう!!
今日の『読む処方箋』
(まじめモード)
認知行動療法とは、物事の捉え方の傾向である「認知」と目に見える動きである「行動」にアプローチする心理療法の1つである。
つまり、認知行動療法とは、物事の捉え方の傾向を扱う「認知療法」と行動にアプローチする「行動療法」の治療パッケージとなる。
認知行動療法は、英語では
Cognitive & Behavioral Therapies(CBT)
となる。
Therapiesと複数の「S」がついている。
認知療法(たち)と行動療法(たち)である。
そのため、同じ「認知行動療法」でも認知療法と行動療法を使うのでは内容は全く異なる。
さらに、認知療法の中にも、行動療法の中にもたくさんの技法がある。
つまり、認知行動療法とは
認知療法s × 行動療法s =認知行動療法
となる。
図に表すと、以下の通りとなる。
「α」と「γ」と「β」の3つで「Cognitive & Behavioral Therapies(CBT)」となる。
専門家は、「認知行動療法」という日本語の言葉を使う際にこの図のどの部分のことを話しているのかを意識する必要がある。
日本語だとこの定義が曖昧なのだ。
相手がαの話をしていて、こっちがβの話をしていると、会話がかみ合わなくなる。
【日常生活に活かす】
これは、日常生活の中でも言えることだ。
同じ言葉を使っていても、その言葉の前提条件や定義が異なっていると、誤解を招き、双方の理解が得られることができない。
相手がαの話をしていてこっちがβの話をしていると相互理解ができなくなる。
言葉とは、僕らが思っている以上に豊富な意味を含んでいて、思った以上に定義が曖昧だ。
その誤解の積み重ねが人間関係のトラブルを招く。
そのため、想像の何倍も相手の話している内容を丁寧に聴く必要がある。
このことを念頭に置くとより円滑な人間関係が築けるだろう。
「誤解が生まれて当たり前」
だから、
「想像の何倍以上も丁寧なやり取り(聴く・話す)を重ねることが大事」
今回はここまで! 次回もお楽しみに😊