Photo by moet_note 保坂和志『考える練習』 18 ニンパイ 2023年3月26日 11:42 2019年に読んだ、保坂和志『考える練習』の読書メモ。mabさんに言われてツイートのスレッドにしていたことを思い出したので、noteにもメモとして残しておきます。「理屈を知って、それを『こういうこと』と言えるようになったとしても、それで何かがわかったことにはならない。感情に感染しなくてはならない。理屈だけ取り出して『要するに』と言うべきではない」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「社会は民意で動いていない。ごく一部の人間の都合で動いてる」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「真理は多数決にはない」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「結論だけほしいっていう人は、自分で何も考えたことがなくて、きっと会議なんかでも自分では何も言わない人」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「思考のエッセンスだけ吸収するなんてことはありえないわけで、考えるっていうことは、すごく寄り道も多いし、行き止まりにぶつかることも多い。そうやって何度も修正を積み重ねていかないといけない。つじつまが合う必要もない」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「今日一日だって、交通事故で死ぬことだってあり得たし、心臓マヒで死ぬこともあり得た。何かの事故に巻き込まれて、半身不随になることだってあり得た。そういういくつもの悪い可能性がすべて未然に終わった一日に心から感謝する思想をどうやれば自分の中で定着させて、熟成することができるのか」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「人生は便利と効率と速さかよっていう。違う。人生っていうのは成長と深みだろう。そのために生きてるんだよ」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「本当の喜びは、人から追いかけられるより自分が追いかけるほうにこそある。そういうほうが、人生としてずっと幸せなんだよ」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「少なくとも、文学に日々接していれば、ひとつの軸だけではものを語れないっていうことがわかる。世界を見る目がひとつだけでは世界は見えないっていうことはわかる。正解なんてないんだっていうことを身にしみて感じる。単一の世界像みたいなものは幻想だってことを知るのが文学に接するということ」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「樫村愛子って人は、心理学とか社会学とかをやっている学生のほとんどの関心っていうのは、本来、文学に向かうべき関心であって、それが心理学とか社会学という表面のわかりやすい部分でごまかされていると言っていた」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「仕事とカネは起源が違う。カネはやるから仕事はするな、って言われて全員が喜ぶかって、そんなことは絶対にない」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「消費税を上げなくてはダメだという理由のひとつに、年金問題がある。年金は何十年か前は8人で1人を養っていたのが、今は3人で1人を支える騎馬戦状態だと言われている。それも2050年頃には1人で1人を支える肩車状態になるという。だから税収を確保しなきゃいけないというんだけど」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「でもそれは年金だけを見た時の話でしょう。例えば70年代は、家族を考えてみた場合、専業主婦のいる家庭に子どもが1人か2人だったわけだから、1人の働き手が最低2人養っていた。今は共稼ぎで子ども1人のところも多いじゃない?子どもが2人いても共稼ぎ家庭なら1人で1人を養うことになるわけだし、」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「一人っ子なら0.5人しか養ってない。そこに年金が肩車状態になったって、1人増えるだけ。それなら行けないはずはない。だからここには考え方の誘導があるんだよ。誘導があると、みんなその流れの中でしか考えなくなってしまう。一番わかりやすいのは、労働人口の割合だと思う。全人口に対して、」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「労働人口の割合が増えてることだけは間違いないんだよ。それなのにお金が足りないというのは、一人一人の給料が安いからでしょう。大企業が消費税に賛成している理由は、正社員を減らして非正規雇用を増やして賃金をもっと減らしたいからなんじゃないか」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「だから、消費税増税は今の人件費削減の流れの後押しになる、ということなんじゃないかと思う」— ニンパイ (@shinobuk) October 20, 2019 「人というのはひとりっきりで、他とは切り離された存在なのかといったら、言葉を使うんだから、人は他の人と言葉で繋がってしまっている」— ニンパイ (@shinobuk) October 21, 2019 「勘繰る人って疑い深いと同時に、安いところに飛びつく人でもある」— ニンパイ (@shinobuk) October 21, 2019 「一字一句聞くっていうのは意味に変換しないってことだよ。わかりやすいのは恋愛の時の、自分が愛している相手から聞く言葉。人は意味に変換して記憶する癖があるから、一回は意味にしてその言葉を取るんだけど、でも恋愛している状態だと、やっぱりまた最初の言葉に戻る」— ニンパイ (@shinobuk) October 21, 2019 「何か事件が起きると、これこれの環境が彼を犯罪に走らせたとかって言うけど、全部後付けでしかない。ある状況になっても、そういう行動をしない人のほうが圧倒的に多い。しない人のほうが多いのに、事件から話をつくると、まるでそれが必然であるかのような言い方になる」— ニンパイ (@shinobuk) October 21, 2019 「それで人間がわかったみたいな、人間の思考の過程をトレースしたかのような錯覚を持っちゃいけないんだよね。人間は10人が同じ環境に置かれたところで、誰も同じ行動なんか取らないよ」— ニンパイ (@shinobuk) October 21, 2019 「いまの社会を覆っているのって競争原理に支配された新自由主義でしょう。その資本主義の経済の中に立って現状分析から未来予測をすると、経済活動が一番強いって前提でものを見ることになる。それはもう前提がそうなんだから、そうとしかならない」— ニンパイ (@shinobuk) October 21, 2019 「でも人類はこれから何千年、何万年って生きるんだよ。リアリティがないみたいだけど、いまの前後何十年くらいだけを見ている考え方のほうが本当はよっぽどリアリティがない。いまみたいな経済活動が社会を覆っている状態が、何百年も続いていくはずないんだから」— ニンパイ (@shinobuk) October 21, 2019 考える練習 www.amazon.co.jp 1,760円 (2023年03月26日 11:41時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! やぶさかではありません! チップで応援する #読書 #言葉 #思考 #文学 #ツイート #保坂和志 #ニンパイ 18