Shino音楽×デザイン

音楽はTV番組やYouTube向けの作編曲、楽譜出版。デザインはアーティストのフライヤ…

Shino音楽×デザイン

音楽はTV番組やYouTube向けの作編曲、楽譜出版。デザインはアーティストのフライヤーやグッズの制作など。個人の楽譜出版は売上1,000部を突破。ご依頼、ご連絡等 → shino.s.studio@gmail.com (またはDM

マガジン

  • アレンジ後記

    今までにアレンジした作品の紹介と、作るにあたって感じたことや、思ったことなど。

  • アニバーサリー作曲家を追う 2019

    2019年に記念年を迎える、作曲家たちのストーリーをまとめています。

  • サクサクアレンジするための3つのすゝめ

    Shino's Studio流、サクサク編曲術。 キーワードは、「いかに集中力を維持するか」。

最近の記事

個人の楽譜販売が売上1,000部を突破しました!

さて、まずはタイトルの通りですが… 10月末迄の実績でもって、個人出版の楽譜の売上部数が1,000部を達成しました!本当に感謝です。ご購入くださった皆様、演奏してくださった皆様、ありがとうございます。 あまりにも久々の更新で唐突な報告となってしまいましたが…良い節目かと思って記事にすることにしました。興味がある方は読んでもらえると嬉しいです! ○ここまでを振り返って 始めたのが2018年8月。ここにくるまで4年と少しかかりました。 この間ずーっと楽譜を出し続けていたわけで

    • どうぶつビスケッツ×PPP「乗ってけ!ジャパリビート」で4本をフル活用する方法を考える

      動画はこちら! 楽譜はこちら! 原曲を聴いた瞬間、もはや使命感すら感じました。 そして同時にどこまで再現できるのかという不安も感じました。 まぁどっちも考えすぎなんでしょうけど。 ここまで魅力的な要素がいっぱい詰まっている曲ってなかなかないと思うんです。 アップテンポなリズム感、オシャレな和声、曲調の大きな変化 逆に言うとそれだけ編曲と演奏のハードルが上がるわけですが、キマったら間違いなくかっこいい。 そんなわけでアレンジのエゴも存分に盛り込みつつ、奏者の方々にも楽し

      • 平井大「THE GIFT」で展開の広げ方を考える

        動画はこちら! 楽譜はこちら! この曲調、とても好きです。 特徴的な転調もあり、音域的にも申し分ないため聴いてすぐさま取り掛かったのですが 音楽的に展開を広げることになかなか苦戦しました。。。 最初は5分ほどのフルVer.を元に進めていたのですが、オブリガードやメロディー配置の関係から今回は同じアルバムに収録されていたMovie Edit Ver.で書くことに。 しかし結果として、その中でバリエーションを持たせることはできたのでは、と考えています。 1.アレンジで意識

        • Felix Mendelssohn「春の歌」で今までと違うクラシックを書いてみる

          動画はこちら! 楽譜はこちら! 今年に入る前から、この時期に必ずこの曲を上げると決めていたのです。 もともとはピアノの曲で、以前上げたノクターンと同様にメロディー+低音+和声のアルペジオという構成なのですが 全く同じというのも何なので少し違うニュアンスを入れるようにしてみました。 1.アレンジで意識したこと ではその違うニュアンスとは何なのか?と。 実際最初の方はノクターンと同じように分散和音が続くのですが、 メロディーがバリトンに変わってからは伴奏形が変わります。

        個人の楽譜販売が売上1,000部を突破しました!

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        • アレンジ後記
          12本
        • アニバーサリー作曲家を追う 2019
          4本
        • サクサクアレンジするための3つのすゝめ
          4本

        記事

          森山直太朗「さくら(独唱)」で感動的な展開を考える

          動画はこちら! 楽譜はこちら! こんなことを言うのは小っ恥ずかしいんですけどね。 でもこの曲をアレンジすること それはつまり心を揺さぶるような展開にすることと思ったわけですよ。 本当に大好きな歌なので、かなり細部にこだわりました。 1.アレンジで意識したこと 動画をご覧いただけるとわかりますが、今回は弦楽四重奏らしさをコンセプトに作りました。 また和声進行をあまり縦割りで考えずそれぞれがフレーズらしく演奏するように書いたので、ところどころで三和音が完全に成り立ってい

          森山直太朗「さくら(独唱)」で感動的な展開を考える

          低評価が無くなる説に関して

          YouTubeの話です。 何やら、低評価(バッドボタン)って意味ないのでは?という考えから廃止の動きになっていると聞きました。 事実私の動画でも低評価がついているものがあり、それを見つけた時は若干驚きました。 お、本当につくんだな、って。 ただ、不思議とそこまで悪い気はしないんですよね。 これまでいくつか動画を上げてきましたが、何もそれらが全て100%の出来と言えるわけではありません。 結局楽譜をアップする時まで「これでよかったかな」と煮え切らなかったり 上げた音源を聴い

          低評価が無くなる説に関して

          アニバーサリー作曲家を追う Vol.4 ニコライ・リムスキー=コルサコフ

          久しぶりになってしまいました。 いろんな方面での活動をしようとしていたらなかなか書く時間が取れず。。。 しかしTwitterでは2月に書きますと投稿したのでやります、頑張りますよ。 というわけで2019年に記念年を迎える作曲家、4人目は生誕175周年を迎えるロシアの作曲家ニコライ・リムスキー=コルサコフです。 この名前を見てもピンとこない方も、こちらの曲を一回は聴いたことがあるのではないでしょうか。 クリックしてみてください そう、熊蜂の飛行。 超絶技巧曲の代名詞と言っ

          アニバーサリー作曲家を追う Vol.4 ニコライ・リムスキー=コルサコフ

          競争は必要か

          昨今競うのをやめよう的な風潮があります。 運動会でも一位を決めなかったりすることがあるそうですね。 その根底にあるのは個性が大事だから。 つまりはナンバーワンよりオンリーワンを求めているわけです。どこかで聞いたことがありますね。まぁいいか。 で、最近Twitterなんかを見てると音楽界隈においても同じようなものを見かけるんです。 コンクールは審査員の好き嫌いだから。。。とか音楽は順位をつけるものじゃない。。。とかいろいろありました。 これに関しては個人の意見だから、何もこう

          Frederic Chopin「Nocturne Op.9 No.2」で伴奏の配置を考える

          動画はこちら! 楽譜はこちら! 音源を聴いてもらえればわかりますが、やはり打ち込みの限界を感じます(笑)なんという無表情感。 原譜通りに書いたはずなのに、やはり人と機械では聞こえ方は雲泥の差。まぁ、当たり前ですが。 1.アレンジで意識したこと この曲といえば、とにかく和音がオシャレ。 原曲もレストランやバーなど どこで聴いても様になるような印象ですよね。 しかしそのハーモニーを作っているのはアルペジオ。そして元はと言えば演奏する楽器がピアノ。 ピアノはペダルを使っ

          Frederic Chopin「Nocturne Op.9 No.2」で伴奏の配置を考える

          音楽にこうなってほしいな、と思うこと

          実現する力は持ち合わせていませんが、書いてみます。 最近美術館や写真展によく行きます。 こういうのって見たい気持ちが先行して行くので実際現地に着いてから入場料の確認とかするのですが、 驚くことにこれが無料のものが結構あるんですよ。 直近だと、あの落合陽一氏の写真の個展「質量への憧憬」。 あれだけの写真と造形作品と、落合氏の芸術への想いを鑑賞できてタダなんて今考えても信じられません。 おそらくスポンサーがしっかりお金を出したから実現できたのだと思いますが、それでも無料は素晴

          音楽にこうなってほしいな、と思うこと

          George Gershwin 「I Got Rhythm」で最適なバランスを考える

          動画はこちら! 楽譜はこちら! この曲をアレンジするにあたりApple MusicやYouTubeでピアノ原典版の音源を探したんですが、これがなかなかないのには焦りました(笑) でも結局ピアノトリオとかからアドリブ風フレーズのエッセンスくらいは得られたかなと。まぁ、良しとします。 1.アレンジで意識したこと ジャズは第2段になるわけですが、今回最も苦しんだのが和音の多さでした。 例えばここ アルトとバリトンは良いとしてテナーはどうするかというのが本当に悩みました

          George Gershwin 「I Got Rhythm」で最適なバランスを考える

          70年後

          先日作曲家のミシェル・ルグラン氏がお亡くなりになられました。 キャラバンの到着やシェルブールの雨傘など数々の名曲を作った彼は、音楽界に大きな影響を与えたと言って過言ではないでしょう。 一方、昨年末から著作権の保持期間が変わり、パブリックドメインとして使用ができるのは没後50年から没後70年に延長。 つまり同氏の曲を特に許可なく使用できるようになるのは2089年となるわけです。 2089年ですよ。22世紀が目の前です。 この時誰がどうなっているか…想像なんてできないですよね

          DREAMS COME TRUE 「あなたとトゥラッタッタ♪」で見る、マーチらしさ

          動画はこちら! 楽譜はこちら! 3が日企画ぶりの久々の投稿は、アイデアに続き朝ドラ第二弾「あなたとトゥラッタッタ♪」です。 ドリカムと聞いた時はさぞかし大人っぽい曲になるんだろう…と考えていましたが 蓋を開けてみたらとってもかわいい曲でしたね(笑) なんかイメージ変わったような。 わかる人はわかると思いますが、曲調は完全にマーチなわけです。 打楽器もりもりが前提の編成を4本だけでどう書くか、というのが今回の大事なポイントでした。 1.アレンジで意識したこと 朝

          DREAMS COME TRUE 「あなたとトゥラッタッタ♪」で見る、マーチらしさ

          音楽と美術

          学校で学ぶ芸術教科です。 私は度々この二つの共通点や違いを考えることがあるのですが、最近かなりハッキリしてきたところがありまして。 それは美術は実物を表現できるものであり、音楽は実物を表現できないもの、ということ。 芸術には作品のためのモデルがあります。これは美術も音楽も共通です。 しかし、もちろんそのモデルを通して作られるものは大きく違います。 例えばモデルが風景であるならば、美術はその風景の絵、音楽はその風景の曲、となります。 ここで違和感を感じませんか? そう、「そ

          アニバーサリー作曲家を追う Vol.3 ジャック・オッフェンバック

          2019年に記念年を迎える作曲家 3人目はVol.2で登場したスッペと同じく、今年で生誕200周年を迎えるジャック・オッフェンバック。 もしかすると名前だけは聞いたことがある、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。 思い出してください。どこで、何の時に流れていて、この曲の作曲家はオッフェンバックであると知ったのか・・・ おそらく、この曲ではないですか? そう、運動会のBGMとして今も全国各地で使用されている 「『天国と地獄』より序曲」です。 他の曲が思い浮かんだ方は

          アニバーサリー作曲家を追う Vol.3 ジャック・オッフェンバック

          Alton Glenn Miller 「In The Mood」で他との差別化を考える

          動画はこちら! 楽譜はこちら! 2019年レパートリー拡大企画、最後にアップしたのがこのIn The Mood。 言わずと知れたジャズの名曲です。 今回一番気にかかったのは、既にアレンジ作品がたくさんあること。 その中で差別化を図るには…と試行錯誤を重ねました。 1.アレンジで意識したこと 前述の通り、私が作るまでもなく素晴らしい楽譜が既に世に出回っています。 そこで他と違う作品にするべく導入したのがが、アドリブ回しとオリジナルのトゥッティです。 YouTub

          Alton Glenn Miller 「In The Mood」で他との差別化を考える