ライラックが好き
札幌で生まれ育ったわたしにとって、ライラックは思い出の花です。
いまはもうない実家の庭には、ライラックの木がありました。大好きだった祖父が植えたものと聞いています。
毎年5月から6月ごろに薄紫色の花を咲かせ、甘くてすがすがしい特有の香りをただよわせていました。
子どものころ、自分の部屋にライラックの花を飾りたくて、咲いている枝を切り、水を入れたコップにさしたことがあります。部屋のなかに花の香りが満ちて豊かな気もちになれました。でも、翌日にはしおれてしまうのです。何度か試したものの、いつも翌日にはしおれてしまうので、枝を切って飾るのはやめました。
札幌では初夏にライラックまつりというイベントが開催されます。わたしが生まれる前からあるお祭り。北海道の花といえば富良野のラベンダーを思い浮かべる人も多いと思いますが、札幌のライラックも歴史が古く、素敵です。
祭りのころにはイベント会場だけでなく、街のそこかしこでライラックが咲いているので、実家を出てからも毎年花を楽しむことができました。花だけでなく、ハート形の葉もかわいいんですよね。
横浜に移住してからは、街角でライラックを見かけたことがありません。どこかにあるのだとしても、まだ出合えていないのです。もしかすると、わたしが北海道を離れたことでいちばん残念に感じているのは、初夏のラベンダーを見られないことかもしれません。
↓さっぽろライラックまつりの公式ホームページのリンクを貼らせていただきます。開催日まで「あと〇〇日」とカウントダウンがなされているのですね。開花を心待ちにしている人も多いのでしょう。
◇見出しの画像は、みんなのフォトギャラリーから
sinoayakouriさんの作品を使わせていただきました。
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