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市民タイムスリレーコラム掲載記事集

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長野県松本市の市民タイムスという新聞で、2015年6月から2021年5月まで、毎月1回コラム記事を担当していました。 自分自身、もう一度読み返してみたいなという気持ちもあったの…
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#ギター

第47話 「フランスからの訪客」

   (松本市民タイムス リレーコラム 2019年7月28日掲載分) 「天気も今イチだし仕事でもするか」と工房に向かった土曜日の午後。 のんびり作業をしていると一通の英文のメールが届きました。 『僕はフランス人のギター製作家で、友達と一緒に自転車で日本を旅しています。今日松本駅であなたの作った楽器を見て、是非あなたに会いたいと思うんだけどどうでしょう?休みの日だとは思うけれど今日しかチャンスが無いんです。』と。 たまたま先月から松本駅のコンコースに展示してあった僕の楽器

第40話 「ボヘミアンラプソディ」

  (松本市民タイムス リレーコラム 2018年12月19日掲載分) 映画「ボヘミアンラプソディ」、もうご覧になりましたか? 70年代に活躍したイギリスのロックバンド「クイーン」を題材にリアルな演奏場面を交えて描いた作品です。 最近は映画館に行く人が減っているそうですが、この映画はかなり話題になっていて音楽映画としては記録的な作品になると思います。 知り合いやネット上での反応を見ると、「号泣した」「涙が止まらなかった」という声が少なくありません。僕自身も号泣まではしない

第11話 「世界に誇る松本の工芸」

5月。春の終わりから初夏に移っていく、爽やかな季節ですね。 よく風薫る5月と言いますが、ここ松本では「工芸の5月」という言葉もずいぶん定着してきたのではないでしょうか。県の森でのクラフトフェアをメインのイベントとし、その前後に市内のあちこちでいろんな分野の作家さんたちの展示が見られます。長野県内だけでなく遠く首都圏や関西方面からも何万人もの工芸ファンが訪れるようです。 時代の流れもひと昔前の大量生産大量消費の時代から、作り手の顔や考えが見える「個性的なもの作り」が好まれる