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2022年10月の記事一覧
トンネルの夢(朗読:酒処あやかし 絢河岸 苺様)
その夜、私はトンネルの夢を見た。
幼いころを過ごした家の近くにあったトンネル。高架橋の下にある、短いが大きくて広い。電線込みで電車が十分に通れそうなほど縦にも横にも広がっていて、しかし長さは10メートルと少しくらい。
当然、向こう側の景色は見渡せるほどに(といっても梨畑だけだったが)開けていて、昼間でも多少薄暗くはあっても明かりに困るようなことはなかった。
しかし、その夢の中で私は“向こう側”を
道路標識(朗読:絢河岸 苺様)
これは私が大学生の頃の話です。
その日、私はとある山道を走っていました。
すでに時間は真夜中。自分もそんな時間に走りたくはなかったのですが、大学での実験がうまくいかず、レポートを提出するために遅くまで実験を繰り返していました。
この山道はいわゆる曰くがある道で、地元の人なら出来る限り、夜遅くは通らないようにしている道だったのです。
その道は山道とは言っても、しっかり整備もされていて道幅もありま