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【大人の都合】~君はまだパパと呼ばない。19話~

私には子供がいます。
血のつながりの無い子供です。
昨年、父になりました。
本音を言うと20代の頃には考えられませんでした。
血の繋がりの無い子供を持つなんて。

だから、娘が
「お父さんではない。」
と言う気持ちも分からないではない。

小学校の生活も始まり、私の家からの登校に
これまでとは違う環境での生活や学業。
どうなる事かと思っていましたが、子供は大人の不安をよそに
すぐに順応していった。

2人だけの時間で、学校や学童の事を聞きながら
私も子供の事を出来るだけ理解するように努めた。

その中で、とても申し訳ない気持ちになる事があった。
以前にも、娘の苛立ちとして書いたのだが
学童に上がってからも、友達からの
「お父さん?」
質問は続いていた。

そのたびに娘は友達に嫌そうな顔で
「お父さんじゃない!」
と答えた。

時には「娘の恋人~?」と冷やかす子も居た。
娘はブスッとし、その子を無視して車に乗る。

学童の先生も気まずそうな顔をしながら
話には触れず、また明日~と切り出す。

私と妻、大人の都合で娘には嫌な思いをさせている。
婚約もして、妻とは籍をいつにするかを話していたが
気付けは決まっていない。

戸籍上はあかの他人。
私も父とは名乗れない。
その光景を見るたびに申し訳ない気持ちが湧いた。

時には、妻とは結婚は考えず娘とも距離を置いて
付き合っていた方が良かったのか?とも考えた。

「なんで、しんごさんが迎えに来るの!」と
娘に当たられ、カチンと来た日は私も心の中で

「なんで、私がこんな思いをしなければならないんだ?
 シングルマザーと付き合ったからか?子供が居る人と
 付き合ったりしなければこんな思いも無いのに!」
と自分勝手な考えを持ったりもした。

こういう事もあるだろうなと予想はしていたが
実際なってみると、切り替えられないものだった。

ただ、気持ちが落ち着いてくると自分勝手な考えを
反省した。

娘には父が居ない事が当たり前で
ある時から私が出て来て、住みたくもない家に
連れていかれて友達にも嫌なことを言われる。

大人の都合でそのような状況になってしまっている。
怒りたくもなるわな。

他のシングルの方が結婚する時はどうかは分からないが
私の場合は、この壁にぶつかった。

もし、この記事を読んでいる方でシングルの方と
付き合っているのであれば子供は悪くないので
きつく当たられたとしても、怒らないで欲しい。

大人の都合に振り回されてるのは、子供なんだから。

苦しい想いをする事もあるが、上手く乗り越えて
子供をこれまで以上に幸せな生活にして上げて欲しい。
と思う。

だからと言って、背負い込み過ぎずにパートナーと
力を合わせて娘の笑顔のために、出来る事を精一杯して行く。
本物の父になるために。

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しんごぉ。
沖縄でラジオパーソナリティ、アーティスト、動画編集
デザイン、イベント関係をしながら活動中。

シングルマザーの妻と結婚し、娘が出来た事をきっかけに
noteを書き始めました。
娘とのこれまでを振り返りながら、家族とは何か?
を考えながら書き綴っております。

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