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人気商品〈チョコレートパフェ〉。〈パフェ〉と言っても、アイスクリームを使用しない当店オリジナルのプチガトーです(笑)

シェフの進藤です。
当店の〈チョコレートパフェ〉ファンの皆様、大変お待たせ致しました!

昨年の製造風景

2024年、今年も販売日・販売個数に縛りはありますが、例年通り〈チョコレートパフェ〉やりますよー!

《パフェ》とは言っても、アイスクリームを使用しない当店オリジナルプチガトーの1つ。
現在レギュラー販売している〈いちごのパフェ〉というネーミングのケーキ(下の写真 右)。当店のケーキの中で〈1番映える〉と人気の高い商品なのですが、当店を昔からご利用頂いている常連様ならご存知の通り、実は、当初はその姉妹品として〈チョコレートパフェ(下の写真 左)〉というケーキも同時に販売していたんです。

姉妹品として開発した                     〈チョコレートパフェ〉と〈いちごのパフェ〉

ですが、この〈パフェ〉と名付けた2つのケーキには大きな問題があり…。
それは、他のケーキに比べて余りにも手間がかかり過ぎるという事。1つ1つ組み立てていく〈アンディヴィデュエル〉な構造に加え、フルーツをカップの内側に貼り付ける作業や、四角にカットした苺・ガトー オ ショコラをピンセットを使って飾り付ける作業等(作業風景が見たい方はインスタのリールをご覧下さい)。少人数で多品目を製造している都合上、いつしかその2種類の緻密な作業が負担になってきてしまい…。
結果、その華やかさから比較的“売れ行きの良い”〈いちごのパフェ〉を残し、泣く泣く〈チョコレートパフェ〉を無期限の販売休止にした次第なんです。(以下“チョコパフェ”)

ですがこの〈チョコパフェ〉

①前処理、構造、素材のマリアージュetc…自分ではなかなか秀逸な商品だと思っている事
②以前から〈チョコパフェ〉ファンを公言し、復活を心待ちにされている常連様が数多くいらっしゃる事

等を踏まえ、ここ5年程はバレンタインデー期間のみ復活販売している商品なのです。

そして、熟考の結果、今年2024年は
2月12日(月曜日・祝)は通常販売〉
〈2月14日(水曜)は予約販売のみ〉

上記の2日間、販売する事に致しました。
各日1日約50個程ご用意します(余力があればもう少し作るかも?)。

販売に関する事(予約方法や当日販売etc)については、当店のインスタグラムをご参照下さい。
※当店のインスタですが、フォロワー様に向けたチョコパフェ予約イベント中の2月1日・2日・3日は〈既存のフォロワー様〉しか見る事ができません。ご了承下さい。

今日ご紹介する〈チョコレートパフェ〉。パフェとは言っても、パリにいた頃から構想のあった〈アイスクリームを使用しないパフェ〉を形にした、進藤洋菓子店オリジナルのケーキです。
パリの透き通る様な青空の下、公園のベンチに腰掛け、お気に入りのブーランジュリーで買ったバゲットサンドを頬張りながら、未だ見ぬ自分の店舗や厨房を空想し、そしてノートに書き記したケーキ。
この〈チョコパフェ〉を考える際にイメージしたのは、子供の頃、父に連れられて行った喫茶店で食べた〈チョコレートパフェ〉。
自宅から車で30~40分の所に〈父の知り合いが経営する喫茶店〉があり、小学生の頃2~3度、父・兄と一緒に行った記憶があって。
行くと決まって食べさせてもらえたのが、焼き肉定食。それともう1つ。
食後に少し背の高いグラスで提供される

〈チョコレートパフェ〉

グラスには、真ん中とトップにバニラアイスとチョコアイス。中と飾りにバナナとミカンがゴロゴロ。生クリームも絞ってあり、底にはコーンフレーク。そして、それらのパーツ全てにたっぷりとチョコソースがかかっていて。
子供ながらに

それは、とってもとっても美味しくて。

もうそのお店は無くなってしまいましたが、もしかしたら今それを食べると〈ありきたりな味〉なのかもしれません。
ですが、当時の私には衝撃的な美味しさでした。
たぶん、スプーンとグラスの“カツカツ”当たる音が店内に響いてしまうくらい、底まで綺麗に食べていたと思います(笑)。

確かこの当店の〈チョコパフェ〉。
進藤洋菓子店をオープンして、数日後に試作に取りかかったと記憶しています。味のイメージとヴィジュアルのイメージは既にしっかりとできていましたが、細かな調整に結構苦労した苦い記憶も。
もちろん〈テイクアウト用ケーキ〉の宿命からバニラアイスは使えないので、そこをバニラ風味のなめらかプリンにしてみたり、コーンフレークをパユテに変えてみたり、そんな風に試行錯誤しながら当時の感動をケーキで表現したのが当店のこの〈チョコパフェ〉なんです。

構成は下から、バニラプリン、チョコソース、チョコフーユチン、米粉のスポンジ、コンポートオレンジ、刻み&張りつけバナナ、ビターチョコムース(内部とトップ)、チョコ生クリーム、賽の目にカットしたガトー オ ショコラ、金粉+ナパージュ+粉糖になります。

いつも通り甘さや味のバランス、一体感をしっかり計算して作っています。
一口食べると、やはりチョコがメインなので、色々な風味・食感の濃厚なチョコ味が攻めて来ますが、時折顔を出すジューシーなオレンジが口の中をサッパリとリセットしてくれる感じ。
更に、私としてはこのケーキを作るに当たり、特に〈食感〉にフォーカスしました。なめらかなバニラプリン、サクサク・カリカリのチョコフーユチン、ふわモチスポンジ、ジューシーなオレンジ、ねっとりバナナ、ふんわりチョコムース&チョコ生クリーム、コニョコニョとしたガトーオショコラ。
食べると、食感の洪水が起こります(笑)。

私のお勧めする〈美味しい食べ方〉は、スプーンを縦に下まで突き刺して、軽~く全体を混ぜてから召し上がって頂く食べ方。一口で色んな味わいや食感のマリアージュを楽しむ事ができるので、ぜひ、お試し下さい。
食べた感じを想像するのは難しいですが、食べてみれば分かりますので(笑)。

パフェの後ろにある赤い缶が、パフェのグラスを通過して見えています。

あと、上記の写真を見て下さい。
一番下のプリンの上にチョコソースがかかっており、そのソースとその上のチョコ板の間に何もない空間があるのがお分かり頂けますか?
このパフェの下部にはめ込んだチョコ板のフーユチン(サクサククッキー)が、その下にあるチョコソースに最初から触れてしまうと、クッキーが湿気ってカリカリ・サクサクで無くなってしまいます。
その問題を解決する為に、その間に何もない空間を設けました。その空間がある事によって〈カリカリ・サクサク〉がキープされ、いつ食べても作りたての食感を味わう事ができるんです。驚きを誘うパフォーマンスと実益を兼ねた、面白い構造!

実は、初めてそのトリック?テクニック?を見たのは、中目黒の名店〈パティスリー カカオエット パリ〉さんにて。シェフのジェローム ケネル氏の〈グラスの中に空間を作る〉技術を見て感動し、「いつか自分のケーキにも取り入れてみたい!」と思っていて。
自分の店を持った今、その念願叶い、ようやくこの〈パフェシリーズ〉にその技術を組み込む事ができた次第です。
あ、1つお願いがあります。
あえてとても面倒な作りにしているので、食べる前に少しの間で構わないので、軽く眺めて頂けると苦労が報われるというか、嬉しいなぁ~って思います(笑)。

いつも通り長々と書きましたが、そろそろこの辺りで。
そういえば、複数のお客様から「レギュラー商品にならないものか?」とのお声も頂くのですが、申し訳ありませんが、まだ今の所はその考えはありません。
なぜなら、当店には〈四季を通じ、その季節毎に移り変わっていく美味しさを楽しんで欲しい〉という思いがあります。
なので、出来る限り〈季節限定商品・期間限定商品〉を数多く取り揃えるようにしているんです。
「よく売れるなら一年中売って!」の声も分かりますが、〈その時にしか食べられない〉という価値感もご理解頂けると幸甚です。
なので、今年の〈チョコパフェ〉も、やはり変わらず〈期間限定〉という事で。

では、こちらも〈違いの分かる大人向き〉なケーキです。そして〈論より証拠〉。
ご予約・ご来店をお待ちしております。

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