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日頃の行いポイントカード
結果、もしもいつか閉店する時には、公表はしないようにしようという気持ちに傾いた。
それはまた別の機会に。
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あれからの日々、お店の環境も、こちらの勝手な気持ちの上でも、やはりいつも通りに過ごせたことは一度もなかった。
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最後に行ける日は開店時間に駆け込んだが既に開店していて、お客さんもちらほら。
ヒヤッとしたが、無事にいつもの薔薇の前の席に座れた。
あっという間に席は埋まった。
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「午後に妻とまた来ます」と別れの挨拶はせずにささっと帰り、午後に本当の最後として足を運んだら、待ちの人、人、人。
顔だけ見せて帰ることにした。
こんな終わり方もいいなと思った。
むしろ、この方が思い出に残るだろう。
そして、全くいつもの雰囲気ではないのが最後の記憶になるよりも、よかったのかもしれない。
そういう神の計らいということにしておこう。
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本当の最終日、店主の好きなケーキを差し入れだけしようと、開店30分前に行ってみたら、既に開店していた。
ほぼ満席だったのだけれど、ひと席だけ、2番目にお気に入りの席が空いていたので、本当の最後の一杯を味わうことができてしまった。
そうなるようにできている。
お店を構え、人の出入りを定点観測していると、みんなパズルのピースに見えてくる。
どういうわけか、ピタッとはまる。
そして、そのパズルとは違うパズルのピース(その時に放っているその人の波長)は、どうしたってはまれないのだ。
今月の自分の一連の流れを振り返っても、そう思わざるを得ない。
うまくいなかいこと。
うまくいったこと。
そうなるようにできている
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たまに妻と来る時は気まぐれに"いつもの"じゃないお茶を頼むというのが、この店の違う顔を知れる機会だった。
前回最後にほうじ茶を頼んで一目会おうとして叶わなかった(煎茶を頼んだ時には出てこない)店名の焼印の付いた揚げ饅頭とも別れの挨拶ができた。
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こういう神の計らいが人生には時々ある。
日々の取るに足らない些細な出来事も、実はそれだったりする。
日頃の行いに気を付けようと思う。
日頃の行いポイントのようなものがあって、運命の神さまの裁量でそれを消費して、特にここぞという時には、それが充分に貯まっていれば、奇跡的なことを起こしてくれているのではないかと思っているから。
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振り返ってみて気付いたのだけど、最終日は25日。
あの生真面目なふたりが書き換え忘れることがあるなんて!と最後の最後で、いや終わってから、新しい一面を垣間見たのだった。
別れって、終わりじゃない。
生きている限りは、終わりじゃない。
それはまた、別の話。
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![近藤 伸 / クラシック(函館)](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/89020215/profile_3fcaf5fe91cd7d7aa574735aabbf2dfd.png?width=600&crop=1:1,smart)