後悔の種を持ち帰る
諦めちゃだめだと思っていたのは遠い昔。
そう思っていたけど、実際はまだ随分諦めちゃだめに縛られている。
家族をしていても、仕事をしていても、通りすがりをしていても、
私ならこうするのに、
私ならこうありたい、
私ならこう言うだろう、
もっとこうしたら?、
なんでこうしないの?、
そんな思いばっかり浮かんでくる。
見ないようにしようと思っても、
聞かなかったふりをしようと思っても、
言わずにおこうと思っても、
それどころかこの気づき自体をなかったことにしたいのに、
諦められず声を出してしまう。
声を出してしまったことへの後悔が、起きていても寝ていても何度でも私を襲う。
諦めていればよかったのにと思ってももう遅い。手放していればよかったのにと思ってももう間に合わない。
明日こそは何も気づかずに、気づいても声を上げずに、後悔の種を持ち帰らずにやり過ごそうと、随分前から、毎日毎日思っているのに。