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がんばらないSF読書(アップグレード版)

アップグレードnoteということで、GWの最終日に過去の内容をアップグレードしておおくりしてみます。

SF小説のすすめ。

SF小説は楽しいのですが、どれも取っつきにくい印象がありますよね。

特に初心者には海外小説の翻訳版は厳しいものがあります。

がんばって読まなくていいんです。

どうすれば楽しめるのかをまとめてみました。

1.がんばらない。

・設定を熟知する、、、必要は無い。


SF小説ってのっけから日常とかけ離れた設定が多いです。

だってフィクションなんだから。

最初の数ページに聞き慣れない地名なり状況が説明され、
地球上で平凡な生活を営んでる我々からしてみたら、
あまりにもよく分からない設定がまず提示されるわけです。

宇宙に広く物語を広げたものから、
時空を越えて、
なんやかんやで過去だの未来だの、
はたまた、これから物語が始まるにつれて、
覚えておかなければならない、
理解しておかなければならない設定が多く、
当然最初は説明口調、
だらだらと歴史の教科書でも読んでるかのよう。

全然面白く無いんですよね。

設定がなかなか頭に入ってこないとこれから始まる物語が十分に隅々まで楽しめないんじゃ無いかという不安をガンガン煽ってくるわけです。

でも意外と設定を熟知する必要なんて無いんですよね。

なんか大まかな設定が理解できればその先の物語は理解できるんです。

もちろん、細部にこだわったり、
繰り返し何度も読み返して世界観を楽しむ人には
細かい設定が論理的であればあるほど面白いのですが、
とっかかりは、
我々の日常と何が違うのか、
時代なのか、
場所なのか、
人類の話ではないのか、

などなど、どこが日常と違うからこの先の物語は展開されるのか、

ぐらいを押さえておけばいいと思います。

・イメージを全て思い浮かべる、、、必要は無い。


設定の理解はしのいだとして、
物語が展開される場面を背景も含めて思い浮かべる、
想像する、
言葉だけでまるで映画のワンシーンのようなイメージを思い浮かべること
が疲れてしまいそうな時がありますよね。

恐らく筆者の頭の中には、映画のワンシーンがイメージされており、
それを言語化して説明してくれているんでしょうけど、
大体、その言語化されたイメージを全部読者に伝えるなんて無理です。

有名な原作小説を映像化するには、そりゃー大変な認識合わせの打ち合わせがあっての映画だったりするわけです。

言葉だけで筆者のイメージを読者が完璧に思い浮かべるのは無理です。

いいんです。大体で。
SF小説読む前に、いろいろなSF映画を見ておいてください。
そんなヒマが無い人は、昔みた映画のワンシーンを呼び起こしてください。
ギリいろいろなマンガやアニメでもいいです。

もう、宇宙船の中で主人公が喋ってるシーンだったら、最悪全部スターウォーズでいいです。
砂漠のシーンもスターウォーズでいいです。
異星人が来襲するシーンもスターウォーズでいいです。
スターウォーズも見てない人は、ドラえもんからやり直せば大丈夫です。(特に長編ドラえもんはかなりのSFだったりするわけです。)

・難しい単語を理解する、、、必要は無い。


登場人物だったり、
架空の星だったり、
都市だったり、
空想上のガジェットだったり、
英語だったり、
中国語だったり、
って、全部単語理解する必要無いです。

登場人物なんて、日本語の漢字氏名でも覚えられないんです。

カタカナで長い名前や似たような名前、いいんです。覚えなくて。

中国の登場人物、いいんです漢字を大体テキトーに読んでおけば。
ソフォンは「ともこ」でいいんです。(なんのこっちゃ)
それよりも、難しい単語が何の概念を表しているのか、人、モノ、場所、どれかに当てはめればなんとなく理解できるんです。
重要な単語は繰り返し出てくるので、読んでるうちになんとなく記憶できるはずです。
いちいち登場人物一覧の書いてあるページに戻らなくていいです。

2.どうすれば楽しめるだろう

・あらすじを追う。


細かい設定やバックグラウンド、
物語からそれたちょっとした筆者の知識のひけらかし、
そんなものは好きな人が追えばいいんです。

まずは物語の構成を理解しましょう。
場合によってはあらすじをある程度読んでおきましょう。

そうして、その物語がSFを設定としたサスペンスなのか、
アクションなのか、
政治・経済ものなのか、
感動ドラマなのか、
戦争ものなのか、
大体のジャンルとストーリーのあらましを理解して読み進めましょう。
そうすれば安心です。

・なんとなくの課題を見つける。


全部理解しようとせず、物語が今、何を課題として進んでいるのか、
をとらえるようにしましょう。

つまり、日常に置き換えると何が最終課題となっているのか、
敵を倒すのか、
誤りを正すのか、
未来に帰るのか、
世界を救うのか、
その大きな課題をどのように解決するのかを意識すれば、
大きなストーリーを捉えられ、読み進めることができるはずです。

・伏線回収とクライマックスを真剣に戦う。


おそらく多くのSF小説は、はじめに沢山の伏線を張り巡らしています。

その全部を覚えておく必要などありません。

最後の100ページぐらいになると、ヤマ場をいくつか越えて、
最後のクライマックスに向かいます。

逆に言うと、残り100ページあたりが一番面白い、はず、です。

この残り100ページに全力をかけて挑んでください。

なんとなく読んでても、これまでのあらすじとなんとなくの課題がわかっていれば、オチ、に向かって突き進めるはずです。

というか、ここまできて乗ってこれなかったら諦めてください。
次の小説にさっさと移りましょう。

ということで、いつの間にかハードSFを難なく読み解けるようになる講座(?)いかがだったでしょうか。

やっぱり、何か一つおすすめしておきます。

もちろん「プロジェクト・ヘイル・メアリー」です。

ただし、いきなりの例外で恐縮ですが、
この本だけは、あらすじを追わないでください。

もう、表紙すら見ないでください。

いきなり本文に突入してください。

あとは私の言ったことを守って読み進めてください。

絶対ありがとうと言いたくなりますから。(誰に?)



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