凡人が超人に近づくたった一つの方法
地球の裏側まで走ってきてください。
そう言われたら?
海の上は走れないので、本当に走って行くことはできないけど、どのくらいの距離かというと日本からちょうど地球の裏側アルゼンチンのパタゴニアまで2万キロらしい。
20,000km走る。
24時間テレビのチャリティマラソン。
「サライ」で泣きながらぼろぼろになってゴールするあれ。
あれが100km。
つまりあれを200回やると2万キロ。
そのくらいの感じ。「サライ」に殺されそう。
ウルトラマラソンって100km走るマラソンがある。
6時間台で走り切る人もいるようで、それはもう人間というか超人だと思いますが、そんな人だっていきなり2万キロ走れと言われても、そうおいそれとは走れないはず。
とんでもない超人だって2万キロ走ろうと思ったら、苦労して苦労してきっと1年はかかるのでは?
超人でも1年かかる。
そんな2万キロを走ってきた。
先日、記録しているジョギングの距離が2万キロを超えた。
2万キロを目標にしていたわけではないので、別に達成感があるわけじゃないけど、あとちょっとで2万キロってところで、少しそわそわしてきたり、やっぱりなんかちょっとテンションが上がった。
2万キロ走ったのか。
これ、ずいぶん前に行ったパタゴニアの氷山。
海の上まで走ればここまで行ける。
ただ、やってること自体は、全然大したことじゃない。
わたしの場合は、1日に走る距離はだいたい4km。
大した距離は走ってない。
10日でフルマラソン走れるくらいがいいと思って1日4.2kmを目安に走っている。
走るペースもスローペース。
4kmを25分くらいかけてのんびり走る。
雨の日は走らない。
あとは基本、毎日走る。
二日酔いでも走る。
走りに行かないでいいのは元日だけ。
そう決めている。
毎日はすごく小さい。
でも毎日続ければ確実に積み上がってい。
1日4kmでも、毎日続ければひと月でフルマラソンを3回走れる。
月に3回フルマラソンを完走するのはつらいけど、小さく刻めば同じ距離を毎月走ることができる。
ただ毎日走ると決めていても雨が降ったり意外に走れない日もあって、毎月の目標は100km。
1年続ければ1,200kmになる。
10年続ければ12,000kmに。
20,000km、つまり地球の裏側までいくのにだいたい16年かかった。
ジョギングの記録を取りはじめたのが2007年の半ば頃だった。
それから16年弱、小さく毎日走り続けた。
2万キロ、それは小さな一歩の積み重ねだ。
時間さえかければ、ただ続けてさえいれば、どんな小さな一歩も大きな結果につながる。
超人なら1年でできるかもしれない。
けど凡人だって、16倍の時間をかければ同じ事ができる。
全てがそういうことなのかもしれない。
自分の仕事にしたって全く同じ。
何もないところにコツコツと20年積み重ねて今がある。
小さな事をひたすら積み重ねる。
誰にでもできる大したことないことを、誰もやらないくらいに積み重ねる。
一歩の小さをバカにしないで、ひたすら飽きずに、ただ続けていくこと。
それが凡人が超人に近づくたったひとつの方法なんじゃないかな。
一歩を踏み出したら、別の足でもう一歩踏み出す。
それをただ繰り返していく。
そのうちに見たこともない世界にたどりついているかもしれない。
とりあえず、これで地球の裏側に行ったようなので次は戻ってこないといけない。
これからまた16年、いや、それ以上? かかるとしたら、一体自分は何歳になっているんだろうか。