第11章 2020年8月末(術後4ヶ月〜) 人生史上最強の腰痛
2020年の8月半ば頃には痛みはひどいものになっていて、食欲も半減してしまいました。痛みは明らかに強くなっていっていて、理由もわからないままただただ不安でした。もしかして、ADRの手術が失敗したのではとさえ考えました。ですがCTなどの画像を見る限りではきれいに挿入されています。痛みは確実に日々増していっていました。
そこで私は、セカンドオピニオンを賜るべくCTスキャンなどのデータを名だたるADR執刀医の先生方に送ることにしました。あれが原因なのではないか。これが原因なのではないか。主治医であるシュミッツ先生も含め、たくさんの医師の先生方からご意見をいただきました。回答は医師によってまったく異なり、逆に混乱してしまいました。
そしてとある日、とうとう痛みがピークを迎えました。術前にすら経験したことのないほどの激しい痛みです。処方されうるもののなかで一番強い痛み止めのボルタレンの坐剤も効きません。
救急車で緊急搬送されました。搬送先で検尿してみると・・・なんと!尿が赤黒い!?
そう、実はこの腰の痛みの正体は尿路結石だったのです。尿路結石とは、腎臓でできた石の塊のようなものを体が排出しようとする病気なのですが、これがまあとにかく痛い。しかも不運なことに、腎臓という臓器は肋骨と骨盤の間、脊椎の両脇の腰のあたりにある臓器なのです。よりにもよって腰の手術をした後に尿路結石とは・・・トホホ。
血尿はサラサラしていない、逆にドロっとしていて匂いもひどいのです。ヘドロ臭、ゴミ溜め臭とでもいいましょうか・・・。少なくとも、通常の尿の匂いではありませんでした。
尿路結石の疑いが高いと言われその日は痛み止めだけもらい返されましたが、数日後には血尿も止まり、血尿が止まるとともに痛みもおさまりました。
もしあなたが今後ADRを受けて、それでもまだ腰が痛いのであれば、ADR自体もそうですがADR以外の原因も視野に入れておきましょう!