第3章 2019年夏 診断と落胆
2017年にかかった場所とは違う、脊椎専門の病院でMRIを撮り、ヘルニア切除の手術などが可能か判断していただくべく病院を訪れました。
診察室に入り先生に言われたのはL4/L5そしてL5/S1の椎間板の損傷。
ここで、「え?」となります。
L5S1の話は、前回聞いてないぞ?
ていうか、怪我してから2年くらい経ってるのに見た目そんなに変わってないぞ。むしろ悪くなってる?
そこで私は医者に聞きました。
「これ元に戻るんですか?」
「これもう戻りません。」
即答でした。
「…じゃあどうすればいいですか?手術とか?」
「腰にチタンを入れて固定する手術もあるけど、そうすると今度はその上のレベルが傷んできちゃってキリがなくなるから、あなたの年齢ではお勧めしない。まあ、体幹トレーニングとかですかね」
撮影したMRIの画像(Dicomファイル)をCDに焼いてもらい帰路につきました。
後日2017年に撮ったMRIと比べてみると、確かに2017年当時でもL5 S1の椎間板が損傷していました。ですが何故か当時指摘をされたのはL4 L5の椎間板だけでした。
「これもう戻りません。」
体には自然治癒能力があると考えていた僕にとってこの言葉はかなりショックでした。椎間板を始め、体の中にある様々な組織の中には、血流が乏しい組織は自己修復能力がなく、怪我したらもう元に戻ることはない組織がたくさんあるのです。
これを知った自分は、この腰痛と長い間付き合っていかなければいけないと言う現実を突きつけられ、かなり落ち込みました。
腰痛は、本当にしんどいんです。
だいたいどこに行っても、まず言われるのは「おかけになってお待ちください」。でも痛いから座りたくない。
どこにいても、誰といても、何をしていても痛い。おいしいものを食べていても、どんな風景を見ていても、楽しい映画を見ていても、痛い。痛い。痛い。痛い。
お恥ずかしながら、精神的ショックから会社を数週間ぐらい休みました。ですが、そう容易く諦めるわけにはいかないと心に決め、体幹トレーニングを始めとするあらゆる保存療法に着手してみることにしました。