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第4章 2019年夏 保存療法

保存療法とは、手術(侵襲性のある外科的手術)をせずに症状の改善を図るあらゆる手段を指します。
保存療法にもたくさんのバリエーションがあります。代表的なものとして、体幹トレーニング、理学療法、各種ブロック注射、鍼などです。
筋トレで腰を痛めてからもジム通いは続けていたので、まずは体幹トレーニングから始めることにしました。また、ジムの入り口に貼ってあった理学療法士の宣伝のポスターを見て、彼に連絡し理学療法的な観点から腰痛の改善を図るべく理学療法セッションを予約してみました。
また、この保存療法を試す期間の間、参考としたテキストにカナダの腰痛の権威、Stuart McGill博士の”Back Mechanic”と”Gift Of Injury”があります。これらについては別の機会ご紹介させていただきたいと思います。
まずは、McGill博士が提唱する体幹トレーニング、いわゆるMcGill Big 3から着手しました、主な内容は、カールアップ、バードドッグ、サイドブリッジです。後々、スーツケースキャリーやスターザポットなどのエクササイズも取り入れていきます。

そしてそれに並行し、理学療法士の方と一緒にジムで腰痛をターゲットとした理学療法を受けました。体の使い方や自分歩き方から体の癖などいろんなところを見ていただき、いろんなエクササイズを用いて腰痛の改善を図りましたが、体の柔らかさの確認でつま先タッチさせられるとやはり腰に電気ショックのような衝撃の痛みが走りました。

プールにもよく通いました。プールで歩いて泳いで腰痛改善。軽い有酸素運動にもなりました。プールは水の浮力のおかげで諸関節にも負担が少ないのでおすすめです。

私生活では、公私ともに椅子に座ることを可能な限り避けていました。椅子に座ることが痛みを引き起こすからです。先述のMcGill博士の本に書いてあった「痛みの原因となる行動をを避けよ」と言うアドバイスをもとに行っていたものですが、会社での会議や何らかの待合室、車での移動等、日常生活の中で座らなければいけない場面と言うのは必ず出てきます。そういう時は、ただただ痛みに耐えるしかありませんでした。

またその頃から、メインの移動手段を徒歩にしました。腰痛の悪化以前は自転車を主な移動としていたのですが、こちらもMcGill博士の著作にあったように、腰の筋肉の血行の促進のためにも歩く方が良い、とあったのでそのようにしました。幸い自分は会社から徒歩圏内に住んでいたので、会社、自宅、ジムの移動は全て徒歩で行っていました。

こんな生活を2020年の初め頃まで続けていました。
あのウイルスが世界に蔓延するまでは。

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