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【最高なハチャメチャ復讐劇!】映画『私にふさわしいホテル』感想

文学の世界を舞台に不遇な扱いを受けた新人作家の逆襲と奮闘を描いた映画『私にふさわしいホテル』。『BUTTER』などで知られる柚木麻子の同名小説が原作となっている。

監督は『池袋ウエストゲートパーク』、『トリック』などの人気ドラマシリーズで知られる堤幸彦。主演は『さかなのこ』ののん、共演には滝藤賢一、田中圭、田中みな実などがそうそうたる面子が名を連ねる。

正直、堤幸彦はドラマは好きだけど映画はそこまで…なんだけどこれは大当たり。去年の最後に観たけど、2024年観た映画で一番笑ったと思う。

2024年製作/98分/G/日本

物語は大御所作家にキャリアを潰された新人作家の復讐劇。

この新人作家を演じるのがのんなんだけど、このキャラクターが想像の3倍は強烈。不可能なことも勢いで可能に変えていく。

のんは色んな役柄を見てきたけど、こういうコミカルな演技が一番ハマると思う。
予告編で「文豪コール」を見た時は寒いと思ったんだけど、その心配も杞憂。(少しネタバレするとあそこら辺からエンジンが掛かっていく)映画はほぼ、のんの独壇場で突き抜けた演技に大いに笑わせて貰った。
場面が変わるたびに衣装も変えてくるのでそういう点でも楽しい。

劇中で田中みな実演じるクラブのママがのんのことを「何か凄い子」と言う場面があるけど、まさに。とにかく何か凄いバイタリティなどである。

のんの存在感が強烈だが、大御所作家を演じる滝藤賢一の間の抜けた演技も良い。

堤監督って「トリック」然り「SPEC」然り、男女コンビを描かせたら本当ピカイチ。
のん演じる加代子と滝藤賢一演じる東十条との掛け合いが何より良かった。この2人のやり取り、もっと観ていたかった!

田中圭演じる先輩の飄々とした雰囲気も良いし、田中みな実の存在感も良い。橋本愛との共演は『あまちゃん』を知っている人なら胸が熱くなるのではないだろうか。

出版業界の裏側が垣間見えるのも面白かったし、加代子が小説の才能とかではなくバイタリティでのし上がっていくところも好き。

気楽に観れるし笑えるしで、今年最初の映画としてもお薦め!


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ヴィクトリー下村
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