看取り~介護と死別を通して得られた家族の絆とは~(11)
7月1日(木)
朝から声が若干かすれている。昼電話したが、調子は悪そうだった。カボチャのスープとカリフラワーのスープを買った帰った。僕が帰宅すると、座っているのも辛そうだった。
7月2日(金)
朝左目がよく見えないと言っていた。午後半休をもらって、練馬の眼科に連れて行った。白内障があるが手術するほどではないそうだ。眼底出血があるとも。抗がん剤の影響かもと。夕方少し見えやすくなったようで安心した。
7月3日(土)
僕は半年ぶり位にブラジリアン柔術の道場に行ってきた。練習から帰ると、散歩を終えて競馬新聞を読んでいた。散歩もだいぶできたようだ。練習の帰りに人参のスープと枝豆のスープを買ってきた。夜オムレツを作ったら、それも食べた。
7月4日(日)
引越し先の団地の下見に父と一緒に行ってきた。往復にだいぶ歩いた。夜卵を買ってきたが、今日はいらないと言って食べなかった。
7月5日(月)
夜にスープを買いに行こうとしたら、まだいろいろあるのでいらないと言っていた。「明日味噌汁をつくってよ」とも言った。引っ越したらヘルパーさんはいらないと言ったが様子を見ることにする。体重が51キロから53キロに増えた。テレビタックルで消費税を取り上げていて二人で観た。
...
7月6日(火)
ごま豆腐を昼にたべたそうだ。夜は僕が帰ってすぐに横になった。帰ってきてるときに寝てると心配すると思って気を使ってるのだろう。卵一つ食べるのも大変だといっていた。味噌汁を作り置きした。
7月7日(水)
抗がん剤4クール目。午後休をとって病院へつくと、化学療法科で待っていた。白血球の値がよいので、7月28日は受信したくてもいいと、O先生に言われて嬉しかった。父はやはり疲れたようで、夜は早く休んだ。
7月8日(木)
昼電話したら、「昼にスーパーに行ってくるから」と言っていたが、疲れていかなかったそうだ。エリンギを切って味噌汁に入れた。引越しをとても楽しみにしている。
7月10日(金)
朝出勤するときは普通だといっていた。目がしょぼしょぼするそうで、よく目をこする。夜僕が帰宅すると、珍しくベッドに横になっていて、とても調子が悪そうだった。
7月11日(土)
朝、お父さんが自分でうどんを作った。元気かと思ったら、昼はかつてないくらい調子が悪そうだった。夜少し回復したようだが、当然散歩は無理だった。デパートで買ってきたスープを夜少し飲んだ。
7月12日(日)
宿直勤務。朝行くときは普通だと言っていたが辛そうだった。出社して電話し、何かあったら電話するよう伝えた。昼電話したら、寝ていたようで起こしてしまった。少しは良くなったと言っていた。16時ころまた電話すると、少し調子は戻ったようだ。競馬の七夕記念は外したと言っていた。起きてテレビを見るくらいは調子が戻ったようで安心した。
7月13日(火)
朝は普通だと言っていた。散歩も結構できたようだ。夜になってちょっと声がかすれて、ぼーっとする感じで調子悪そうだった。
7月14日(水)
4クール2回目。朝5時から胃ろうをして、あっという間に終わったので、僕は驚いたが、ひどい下痢をしてうちを出るのが9時過ぎになった。ずっとふらふらした感じで、もうだめなのかと思ったくらいだった、先生から「体調をみながら抗がん剤の量を調整したい」と言われた。夜は目玉焼きと味噌汁を食べた。胃ろうは夜はやらなかった。ずっと声のかすれがきになっていたが、夜の9時ころ声が普通に戻った。
7月15日(木)
朝の調子は良さそうだった。僕が帰宅すると、父は散歩に出てたようで、白身魚を切ってるとき帰宅した。「昨日は大変だったよね」と僕が言うと、笑っていた。人が生きるということは奇跡だと思う。アート引越センターから明日の17時ころ伺いたい、と電話があったそうだが、僕が自宅にいる19時ころにしてもらったと言っていた。
7月16日(金)
昨日電話があったアート引越しセンターの方が来て、見積もりをしてくれた。13万位で済むようだ。今日の調子は普通。
7月17日(土)
ケアマネのTさんがいらした。引越しの日に父をショートステイに預けたいことをお願いした。「豆腐は飽きたな」と言っていたのでアイスクリームを買ってきたが、今日は食べていない。
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