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和菓子3.0時代のコミュニティ

昨日の記事で、少し先の未来に和菓子3.0時代が到来し、なめらかに繋がった伝統文化のコミュニティのネットワークを作ることが、和菓子のみならず、日本文化の再興の鍵になると仮説した。
本日はその続き...

和菓子、茶道、器、着物...
全国各地に小さなコミュニティは無数にあるはずだ。
だがそのひとつひとつは非常に見えにくく、
潜在的な参加者へのハードルは高い。
伝統文化への入り口となるカジュアルなコミュニティは
可視化され、透明度が高い方がいい。
そのため和菓子の世界においても、「和菓子と珈琲」のコラボイベントやショッピングモールでの「和菓子体験」等、より現代の暮らしに寄り添った形で和菓子との接触点を設定することが多くなっている。

逆に日常的に日本の伝統文化に触れている、
コアなファン層には、可視化されていてもクローズドな空間が好ましい。
ハイコンテクストゆえの強固なコミュニティがそこにはあり、
それがコミニュティの安心、安全を担保し、
体験を通して感動と高い満足度を生んでいる。

和菓子3.0の時代には入り口、出口をオープンにし、
和菓子と茶道、着物、器など近い価値観のコミュニティ間、
ファンとしての深度の階層間をもなめらかに移動し、
ホストでありゲストでもある関係を作るのが僕の理想だ。
コアなファン層を中心に一座建立の精神で、
その場に関わる全ての人が「作り手」となり
その場・その時・その空間を共創していくことが
日本の伝統文化の全体の再興に繋がると信じているからだ。

コミュニティのゆるやかなネットワークが必要だ。
幸い、インターネットやSNSの普及で誰もが繋がりやすくなっている。
共通の言語やコンテクストを持つことで
小さな繋がり、大きな繋がり、
その両方を感じられることが心の充足感に繋がる。
目標は数値にあらず。
小さくても持続可能なコミュニティを作りたい。
可視化された無数の小さなコミュニティが繋がり、
大きなネットワークが顕在化する。

その時、日本の伝統文化の立ち位置は変わっていれば幸いだ。

明日は今日の続き、
和菓子3.0時代の和菓子屋のコミュニティについて考察しようと思う。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!