誰もが一度は考える「セールス×アライアンス戦略」の泥臭い話①
しばらくnoteを書けずにおりました、
清水です。
かなりベルフェイスでの業務がバタバタしておりました。これから定期配信がんばります・・
さて今回は #営業アドベントカレンダー2020 ということでこの約半年くらいで私がやってきた生の話をしていきたいです。
(ジェイさん、中谷さん、発足、お声がけに感謝です)
#営業アドベントカレンダー とは、
営業領域の達人やクレイジーな人たちが
毎日バトンリレーでそのノウハウをだだ漏れするという素晴らしくも激しい企画です。
私はといえば、
これまでセールスイネーブルメントやマネジメントに関してnoteをよく書いてきたのですが、
最近では新しいことをしておりまして、
今回はそれについて書いていきます。
アライアンスをはじめたこの半年間
ベルフェイスに入社して
1年半以上が経ちましたが、
最近では「日本一のアライアンス」を掲げて、
ベルフェイスのアライアンス責任を拝命しております。
以前こんなnoteも書きました
今回のnoteはこんな人に読んでほしい↓
・ベルフェイスのアライアンスって何したの?
・アライアンスでの失敗、成功話が聞きたい
・アライアンスの成功法則はあるのか
そんな人にぜひ見てもらいたいです。
また営業アドベントカレンダーでなぜ「アライアンス?」と
思われるかもしれませんが、
アライアンスは事業戦略の1つであり、
営業戦略を根幹から支えてくれる手法の1つです。
企業がスケールするにつれて「アライアンス」したい、、
パートナーに売ってもらいたい、、
そう思う企業も多いと思いまして、
セールス起点からみたアライアンスを書いていきたい。
また、アライアンスを立ち上げるときに
いろんな本を読もうとしましたが、
ぶっちゃけアライアンスのノウハウって
あまり書籍化されていませんでした。
そういう意味でもこれからやっていく方たちの
参考になればと思っています
また先立って紹介ですが、明日の営業アドベントカレンダーは、
セールスといえば、、、の向井さんです
向井さんといえば旬トレですよね。
検索するとめちゃ記事がでてきますが、かなり刺激的な内容になるはずなので明日も見逃さないように!
さて、本題を書いていきます。
立ち上げてやってきたこと
アライアンスの立ち上げって
何したらいいんだろう。
そう思いながらはじめたのですが、
1.誰と組むのか
2.組みたい相手の何を解決できるのか
3.組みたい相手にどうやって選んでもらうか
4.組むとなったら、どうやって進めるのか
5.アライアンスメンバーの採用
という5つの考えをおさえて進めてきました。
今日はこの1と2にほぼフォーカスをして、
1と2を進めていく中で起きたことや
それに関わる障壁、問題について書いていきます。
(それ以外はまたそのうち書きます。。。)
アライアンスを進める上での大きな障壁①「アライアンスに対する社内の大きな勘違い」
これが実は結構苦労しました。
パートナーの中には「販売会社」というタイプの企業がおり要は手数料を渡すことで売ってくれるわけですが、
これは簡単ではない、ということです。
実際当時の弊社にあった声として、
パートナーが「売ってこない」という
疑問と不満がありました。
これ、そう簡単に売ってくるわけないです。
というか普通は「売ってきません」
よく考えれば当たり前で、
スタートアップ/ベンチャーが「うちは最高だ!」と思っていても
そんなことは上場した大手企業からしてみれば
「だから何なんだ」って話なわけです。
最初は「売ってもらいたい」とへりくだる必要はないのですが
自分たちから「売りたいと想ってもらえるようなの努力」が絶対に必要です。
はっきりいって、
上から目線があったらアライアンスはうまくいきません。
変えるのはパートナーではなく、
ほとんどは自社のほうが多いです。
実際にとあるパートナーとうまくいった座組としても
どれだけ先に当社がGIVEができたか、
がサクセス理由でした。
自社から顧客紹介していなかったので
自分の人脈の中で、顧客紹介したり、
人を紹介したり、
時には先方のコミュニティ幹事をやったり。
こういう1つ1つの動きで少しずつ
ベルフェイスはまだわからないけど、
「清水さんは信用できそうだ」となり、
そこから1つずつ先方内での人脈が広がり、決裁者に合うことができ、
しっかりと事前準備したプレゼンで一発勝負で惹きつけできたことで
そのパートナーとは良好な関係になりました。
自分に置き換えれば、
・最新資料も出さず、
・勉強会もこちらから持ちかけず
・信頼づくりのための定例MTGもせず
・お互いの譲歩もせず
そんな状況では
「売っていこう」だなんて思わないわけです
実際とあるパートナーで起きたことですが
当社がパートナーへしっかり対応していなかったせいで
稼働していなかったところがありました。
当社は適切な対応をしていませんでしたが、
先方は専任担当を用意し、KPI化し、
私たちが知らないところで勉強会をしてくれていました。
パートナーから
「私たちは御社のサービスが好きだ」
「だからこそ、私たちなりにやっていた」
「こちらだけが歩み寄っていた」
「清水さん、私達の気持ちがわかりますか」
「なぜ最初からその対応ができなかったのか」
そう言われたとき、とても悔しかったですね。
自社以外で当社プロダクトを信じてくれた人達を放置していたのですから。
ただ一言、お詫びしかできませんでした。
その後、
しっかりとそのパートナーとは向き合い、
信頼関係を再度築け、
いま再度取引を開始できました。
まだ取引額は小さいですが、来期にむけて
柱の1つになると信じて進めています。
(なんて泥臭いんだ!)
アライアンスって会社と会社の取り組みではありますが、その中身は、担当と担当です。結局はお互いの担当と担当ベースでアライアンスが組めるか、信じ合えるか。
これがあって初めて、
企画はスタートするんです。
いま一緒に走っているパートナーは心から信頼しています。
お互い苦しいときに助け合えています。
そういうスタンスが
アライアンスは大事なんだなぁ
アライアンスとは会社の顔です
会社の代表として対応していることを忘れてはいけないんです。
アライアンスを進める上での大きな障壁②「パートナーと自社の属性、考えが合わない」
私が一番最初に打ち出して進めていたのは
「再販パートナー」との取り組みでした。
どこと、とは言いませんが、
いろんな再販パートナーを模索して
パートナーに売ってもらおうと考えたわけです。
そして、
この思惑は下記理由でうまくいきませんでした
1.値下げが容認できなかった
2.営業先チャネル(窓口)が合わなかった
3.bellFaceの売り方を教育しきれなかった
この3つがあります。
1.値下げが容認できなかった についてですが、
当社は事業フェーズ的には
アーリーな段階でのアライアンス戦略の実行でした
経営側とも握り、
しっかりと推進してOKだったのですが
一方で
「直販」が強い
という状況も平行してありました。
私の経験上、パートナーセリングって
もう自社では売れないな、、
もっと売りたいけど、、、
みたいなフェーズで考えることも多いですが、
当社は直販バリバリのフェーズなので
「値引き」されると困る
わけです。
当社直販は原則値引きしていないわけですが
再販契約だと、掛け値での取引となるので、
販売金額はある程度パートナーが決めることができます。
ちなみに、
よく再販パートナーに「値引きするな」
と契約書で握ろう、としたいところですが
これは法律的に難しいです。
なので、やりたいなら、
違う仕組みや仕掛けで解決することになります
もちろんパートナーも
無理に安く売りたいわけではないのですが
案件によっては自分たちの利益を下げて、安く売る、ということがあります。
まさにそれ(値引き)が取組みのスタート段階で発生。
直販が営業していた先に、パートナーが安く売ろうとして、ごちゃごちゃした、、、ということがありました。
結果、お客さんを混乱させてしまいました。
今思うと、これはパートナー展開をするなら
「パートナーにゆずる」が正解だと私は思います。
しかし、
まだ当社はそこまでは振り切れていないため、
パートナー展開の難しさを率直に感じました。
2.営業先チャネル(窓口)が合わなかった
というのも大きなポイントです。
私が再販パートナーとの契約を
一時的にSTOPしたの理由がこれです。
当社は営業ソリューションなので、
営業先は「営業に携わる人」が対象になります。
一方でいわゆる販売会社になるパートナーは
総務・事務であったり業務系のIT備品を
基本は提案しています。
つまり、窓口が違いました。
そこで、販売会社→顧客へ
・導入してもらうために説明が必要
・窓口が違うので、少し入り口で手間取る
・当社サービスが営業以外の方に理解してもらうには複雑
といったことが起きました。
当たり前ですが、
セールスにとって「リスト」「ターゲット」が
一番大切だ、というのは基礎中の基礎です。
これがズレてる
パートナーと異なる
は一緒にスケールするには難しい、
という話です。
実際にエンドからは、
「紹介したけど営業の話はわからない」
と返答が多く寄せられてしまいました。。
3はタイトルのとおりなので、割愛しますが、
1~3の理由で当社は再販との取り組みをスタート時から断念せざるおえませんでした。
(もう一度、しっかりと足下を整えてから再チャレンジしたい)
アライアンスを進める上での大きな障壁③「自社プロダクトがプロダクトのみで売れるほどシンプルではない」
大きな障壁②の続きにもなりますが、
私も自社サービスはどんな顧客がきても
営業課題がマッチしさえすれば、
説明すれば必ず理解してもらえる
充実したカスタマーサクセスをすることで成果を出せる
といった自負はあるものの、
パートナーだけでなく自社でさえもプロダクトだけでカンタンに売れるとまではいっておらず
まだ未成熟でした。
(もちろんカンタンに、という言葉だけ
取られてしまうと困るのですが)
プロダクトの良さを前面にだして
ポジショニングマップや特徴を説明すれば売れる
これができることが重要でした。
なので、販売パートナーが
プロダクトセールスに特化できるほど
秀逸な取り組みになっていませんでした。
つまり、
「直販だから売れる」
「ソリューションセールスによって売れる」感が残ったままでした。
アライアンスは「どう広げるか」が重要になるので
サービスが「シンプル」であればあるほどいい。
複雑なプロダクトならパッケージにしたりと
いかにわかりやすくできるかが鍵です。
これを絶対外してはいけないわけです。
なぜマジョリティの進んだマーケットでアライアンスが多いのか、、、という理由もこの点が影響しているでしょう。
ある程度マジョリティに受け入れられるレベルまで
サービスが洗練されていないと
販売パートナー経由で売れない、という話です。
アライアンスを進める上での大きな障壁④「アライアンスがセールスと変わらないということに私が気づけていなかった」
私が責任者としてアライアンスを率いる中で
もっとうまくできたはずなのに、
スピードを遅くした理由の一番大きな問題
それは、
「当社サービスをアライアンスで販売してもらう、
紹介してもらうことで、当社の課題は解決できたものの、
パートナーの課題が解決されていなかったこと」
そして、
「パートナーが、これがあれば自社にとっても最高だ!
と思えるほどの取り組み・企画にしなければいけないにも関わらず、
その認識と覚悟が甘かった」
この2つが挙げられます。
まぁ書くと至極当たり前のことを書いてるんですが
どうしても自社のサービスが売りたい、
とばかり考えており、
パートナーに入り込むことばかり考えていた
それは大事なのですが、
やはり大事なことはビジネスなので、
パートナーもこの取組みで課題が解決されること
これが一番大切でした。
これは課題が解決される、なので
「利益がでる」ではありません。
利益がでるだけではパートナーは動かず、
それに付随する課題解決が
適切なものでないといけません。
ビジネスとは「課題を解決すること」なので、
アライアンスもその1つでしかありません。
そうすると、アライアンスは
「パートナーの課題を解決すること」が仕事になるわけです
これって
セールスのアプローチと変わらないんですよね。
セールスの一番大事なところは
課題を特定し、その課題に対して適切な提案をすることです。
つまり、最後に言いたいこと
結局はアライアンスってセールスなんです。
そして、セールスってアライアンスだったりする
実際、私自身はセールスの時に、
企画を組み合わせた営業ばかりしていました。
「お前は自プロダクト以外ばかり売ってくる」
「それメニューにないんだけど、どうするの」
「パートナーを絡めて売ってくるね」
っていつも上司に言われてました。
この経験を通して、
アライアンスもセールスも結局同じだなと。
金額を大きくしたければ、販売の提携規模を大きくしたければ、
顧客の扱う課題を大きくすれば良い。
関わる会社を多くすれば、課題解決の広さが変わり
扱う金額も大きくなります。
顧客と扱う課題が大きくなれば
アライアンスにおける力学も大きくなるんです。
これが売上をあげる本質だし
セールスの基本原則だと想うわけです。
セールスとはビジネスの原点だ。
色々あったけど、この約8~9ヶ月で
一気に最強のアライアンスチームをビルドアップしました。
最強のメンバーが揃いました。
当社アライアンスは事務スタッフもいれて9名でやっています。
これはSaaSでは最大級です。
このメンバーで繰り広げるアライアンス戦略、
またアップしていきます。
ちなみに、↓こちらが先日私の管轄する
アライアンスチームで実施したMTG資料です
(これ掲載したらダメなやつなら、誰か教えてくださいね
かなりマスク+削除したので大丈夫なはずです)
さて、今回アップできなかった分は
次回再度アップします
なので「ぜひフォローください!」
今回は実は、
文字数的に書きたいことの半分もかけなかったので
次回、
誰もが一度は考える「セールス×アライアンス戦略」の泥臭い話②
ですが、こんな内容に触れたいと思います
1.ベルフェイスのアライアンスがうまくいった理由
・セールスGM 岩田さんの存在
・チャンピオンを抑えきったこと
・FOCUSとはチカラ
・時代の潮流をうまく活用した
2.最大の反省点
・プロダクトから考えるべきだった
・アライアンスとは事業戦略
・エンプラ×アライアンス攻略のプライシング
・エンタープライズだと気づくのが遅かった
こんな内容をおさえて、書きたいと思います。
今回は #営業アドベントカレンダー2020 の企画として配信しました
明日は向井さんです!乞うご期待!
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!
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