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復刻・思い出の町中華の味「ザーサイ丼」(簡単・節約・ズボラ・時短)

アキラメシです。

昔、私が子供の頃から暮らしていた東京のとある町に、1軒の町中華がありました。

店名が「ミスターチン」

異常に縦長の店内。
油のにおいと壁に貼られたマジック書きのメニューのカタカナの下手な感じが、本格的な異国感を醸し出し、店主のチンさん(名前しらない)は中国語で店員と会話をしている。

そんな昔ながらの中華系の人がやっている町中華がありました。

この店の特徴は、そこそこちゃんと美味しい。なんならかなり美味しかったのかもしれない。ただ、量が多すぎて、食べ終わる頃には美味しさとかではなく「もう今月はいいや」という気分にさせるという不思議な満足感を与える町中華だった。

1度でも彼女を連れていくとチンさんが覚えていて、女の子を連れていないと
「オクサン、ニゲタ!?」
って聞いてくるチンさん。

しかし不幸にも約10年ほど前に失火をしてしまい、そのまま閉店してしまった。
惜しまれつつ閉店したミスターチン。


ミスターチンに通いし者は、やはりミスターチンの味を求めてしまうという宿命があるらしい。
ミスターチンは、ミスターチンでしか互換がきかない。


そんなわけで今回のアキラメシは、界隈では伝説の町中華・ミスターチンの味を復刻させるという熱い内容となっている。

【ザーサイ丼】(2人前)
豚こま 200g
(食べ応えのある男子メシにしたい人は切り落とし)
ラード 好きなだけ
チューブにんにく 小さじ1杯
オイスターソース 小さじ半分
しょう油 小さじ半分
ザーサイ 桃屋がおすすめ。肉の1/3ぐらいを目分量で
水 150-200ml
鶏ガラスープの素 小さじ1杯
水とき片栗粉 適当

以上です。

あれ、なんで作れるの?と思われたかもしれません。
実は20年前にチンさんに
「これ、美味しいんですけど、どうやって作るんですか?」
と聞いたら

「キギョウヒミツ!キギョウヒミツ!殆ど味付けザーサイ!にんにく、もうすり下ろしてあるのやつ入れて…」

と、教えてくれたのです。

企業秘密とは。

2人分なのでどうしてもミスターチンの暴力的な量にはならないけれど、10年ぐらいでかなりチンさんの味に近づいてきました。

時々つくるこのザーサイ丼。
なにがいいって、作るのがとても簡単。
家で作っても失敗のしようがないほどの簡単さと速さで、アキラ無気力メシの四天王の一角を今やなしています。

まず、ラードをいれて、肉を入れ、そのまま塩コショウします。
火は強火でガンガンいって大丈夫です。
もし切り落としを使われる方は、予め肉をちぎって、片栗粉をまぶしておくと柔らかくいただけます。

豚こまの方は、そのまま炒めていきましょう。

片面が焼けてきたら、チューブのにんにくとザーサイを投入。
そして乱暴に炒めていきます。
町中華の味は、乱暴にすればするほど美味しくなります。

ザーサイは大きいままの方が美味しいです。
量は豚肉の1/3程度を目安に

そして豚肉にそこそこ火が通ったら、オイスターソースと醤油を入れて、軽く炒めます。
そして、オイスターソースの香りがしてきたところで水200mlと鶏ガラスープの素をいれます。
ぐつぐつといってきたところで火をとめて、水溶き片栗粉をイン。
水溶き片栗粉をヘラで混ぜたら、再びフライパンを火にかけて、とろみをつけていきます。

とろみは好みがあるので難しいところです。
ほんのりトロリとしてるほうが好きな人なんですが、今日はミスターチン系オマージュなので、プッチンプリンぐらいにするつもりの固さにしていきましょう。

この料理のいいところは、目分量。安い。簡単。美味しい。ところです。
ご飯じゃなくても、焼きそばの上にかけても非常に美味しいです。
現にミスターチンでそういうメニューがありました。

ハイ、ご飯にかけて出来上がり

上品!ミスターチンはもっと暴力的な力強さがありました。でもこれは、ご家庭用の再現版ミスターチン・オマージュ系のザーサイ丼です。

これはあんかけ大好き民はぜひ作ってみてください。
簡単に町中華の味が再現できます。

ちなみにピーマンをチンジャオロースにするときのように千切りして油通ししたものを一緒に炒めると非常に美味しいです。
ちょっと高級感のある味になります。

ミスターチンさん、元気にしておりますか。

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