講師のおすすめ本⑨~初めの1歩な本~
こんにちは、志高塾です。
今回お届けするのは、「初めの1歩」というテーマで講師の北村が書いてくれたおすすめ本の紹介文です。
彼女の選書は、いつも「こんなにおもしろい本があったんだ!」という驚きと喜びをもたらしてくれます。
※北村のおすすめ本は昨年も掲載していますので、合わせてご覧頂ければ幸いです。以下の記事には、講師紹介のコメントも載っています!
『レペゼン母』~主人公(60代)が初めてラップに挑戦する物語~
この本のタイトルを見せると、いつも「レペゼン」とはどういう意味か訊かれます。ラップだけでなく、どんなジャンルでも最初は専門用語に戸惑いますよね。初めの一歩な本の良さは、主人公も素人なので新しいことを身につけながら読者と一緒に進んでいくところです。
主人公の明子は独り梅農園を切り回しているバイタリティで、ラップの用語もルールも楽しみ方も自分のものにしていきます。慣れない若者文化に戸惑いながらも、彼女にはやりたいことがあるのです。それは借金をこしらえて家出した子供とのラップバトル。果たして魂削って韻を刻んで、すれ違ってきた親子は直接対峙できるのか?
ギリシア神話からガンダムに至るまで親子対決は物語の基本様式ですが、マイクを握って戦うお母さんはなかなかどうして珍しいです。表紙絵の農家スタイルの格好良さ、ぜひご覧ください。農業中心の生活を知る初めの一歩としてもおすすめです。
(注 レペゼン=英単語の「represent」に由来する日本独自のラップ用語)