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「すてきな三にんぐみ」
実家に帰ったついでに、私が子どものころ大好きだった絵本、「すてきな三にんぐみ」を持って帰ってきた。
そろいのマントに帽子をかぶった黒づくめの三人組は、馬車を襲って金を奪う泥棒だ。ある日、襲った馬車に乗っていたのは、みなしごのティファニーちゃん。三人は、これまで奪ってきたお金でお城を買い、ティファニーちゃんのような孤児を集めて、孤児院を作り... というお話。
不思議な雰囲気の絵本で、何に惹かれるのか分からないけど、ずっと好きだった。ティファニーちゃんに「これ、どうするの?」と、宝の使い道を聞かれるまで、三人組は奪った宝の使い道なんて考えたことがなかった、というシーンが好きだった。せっかくならと、お城を買って、孤児たちの家を作るという展開も、その手があったか! と、子どもながらに感心した。改めて読むと、お城なんて買っちゃって、維持費はどうするのよ、ずっと泥棒続ける気? なんて思ってしまったけど。
絵本のラストでは、お城で育った孤児たちがどんどん大人になって、お城のまわりに家を建てて、村を作る。そして、三人を忘れないために、三つの塔を建てる。つまり、三人組がいなくなったあとの時代のことが描かれているんだけど、子どものころは気づかなかったな。三人組はずっと生きていると思っていた気がする。
原題は、「The Three Robbers」だけど、泥棒というワードを入れずに「すてきな三にんぐみ」とした訳がとてもいいと思う。
夜、娘に、「あのさ、らっぱじゅうのやつ、よんでよ」と言われ、「らっぱじゅう...?」と最初分からなかったけど、よく聞くと、この「すてきな三にんぐみ」に出てくるラッパ銃のことだった。娘には、ラッパ銃が印象的なワードだったらしい。
私が好きだった絵本を娘に読めてうれしい。