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バカを相手に商売する!? 2017年1月20日
自称「分かった女」神垣です。
答えが
ありました・・・
先週、紹介した
「メディアの苦悩」の第1章に
中川淳一郎さんが登場しています。
「インターネットとバカ」をテーマに考察を続ける
ネットニュース編集者として。
そこで、中川さんは
「オレは、『バカを相手にしてちゃんと商売しよう』
というスタンスなんです」
と言っています。
「バカを相手に商売する」って
どういうことなんだろう?
と思い、続けて読んだのが
中川さんの著書「バカざんまい」です。
タイトル通り
いろんなタイプの「バカ」が網羅され
「バカ、バカ、あんまり言わない方がいいんじゃないかなぁ」と
思いつつ読んでいたのですが、
だんだんと慣れてくるというか、
「バカ」という言葉に対して麻痺してきます。
中川さんが言うところの「バカ」は、
自分とは考え方が違い過ぎて、分かり合うことができない相手。
実社会でなら、
「バカ」と思う相手と接触しないようにすればよいことですが、
ネット上では接触不可避なため、
見知らぬ相手とたちまち衝突が発生し、
不毛な争い(例:ツイッターでのけんか)が繰り広げられてゆく……
そんなネットやその他の媒体から散見する
さまざまな「バカ」を
ネットニュース編集者の視点で捉え、
取りあげているのが本書です。
「スマホに時間を盗まれるバカ」というタイトルの項には、
こうあります。
IT業界にとってスマホこそがカネ儲けの生命線になっている
という事情があります。色々なサービスについて
「きゃっ、無料で嬉しい」とユーザーは思っているのかもしれませんが、
我々IT業界人は「お前らの時間を無駄に使わせてやるぜ」としか
考えておりません。
ゲームもそうだし、SNSもそうですが
(中略)
何かの文化を創ろうという考えはなく、
刹那的なカネ儲けができればいいとしか考えていないのです。
「スマホはあまりにも快適なので、もはや人生の何十パーセントかは
スマホに支配されているといっても過言ではありません。
それは単なる『時間泥棒』行為に他ならない。
私はウェブについて『ネットユーザーは≪クリックする奴隷≫』と
表現していますが、スマホがここまで行き渡った今、
その傾向はさらに強まっているといえます」
そして、中川さんは
スマホは基本は娯楽のためのもので、
知識欲を満たすものではありません。
とも。
いい歳して「ポケモンGO」を未だ続けているわたしも
つくづくそう思います。
時間を無駄に消費するだけで、生産性なんてまったくない、と。
そして、分かりました。
中川さんの
「バカを相手に商売する」って
こういうことか、と。
わたしは「ポケモンGO」の“道具”を
お金を払って買ってまではプレイしませんが
やっぱりいい歳をして「ポケモンGO」を続けている
中年の友人は、ゲームを進めたいがために道具を買ってます。
まさに、スマホに時間とお金を奪われている。
それができる時間や金銭のゆとりがあれば
問題ないのでしょうが
わたしはまだ、そんなゆとりはありません。
バカやってる場合じゃない!
最初に挙げた「メディアの苦悩」が2014年、
「バカざんまい」が2016年にそれぞれ刊行されています。
3年前に中川さんが言った「バカを相手に商売する」が
本書を読んで、今年やっと気づいたわたしです。
う~ん、遅い!
でも、考えさせられました。
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中川さんの本には、こんなのもあります。
「読書で賢く生きる。」
(VOL.2788 2017年1月20日 配信 メールマガジン あとがきより)